第四十八話 合格してその三十一
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「祖霊殿でもお礼づとめさせてもらいましょう」
「わかりました」
阿波野君はここでも私の言葉に頷いてくれました。
「二人で」
「ええ、じゃあ祖霊殿の参拝もして」
そうしてでした。
「南の礼拝堂まで戻ってね」
「神殿出るんですね」
「そうしましょう」
こう阿波野君に言いました。
「一周したらね」
「今回は本当に本格的な参拝ですね」
いつもの学校がはじまる前の参拝と違ってというのです。
「一周なんて」
「だからお礼つとめでね」
「先輩の進路が決まった」
「それでなのよ」
「本格的にですか」
「一周させてもらってるの、これは言ったわよね」
「そうでしたね、それじゃあ僕も最後まで」
こう言ってです、阿波野君は祖霊殿でも私と一緒に参拝してくれました。後は南の礼拝堂まで一緒に歩くだけですが。
この時にです、また言った阿波野君でした。
「また先輩とこうして」
「こうしてって?」
「一周させてもらいたいですね」
神殿をというのです。
「機会があったら」
「機会って」
そう言われると不思議な気持ちになって阿波野君に言いました。
「別に何時でもいいわよ」
「何時でもですか」
「ええ、こうしたことなら」
参拝位ならと思って答えました。
「別にね、お互いの都合さえ合えばね」
「それだけでいいんですか?」
「えっ、それだけって?」
何でそう言われたのかわかりませんでした、阿波野君は本当にいつもよくわからないことを言ってきます。
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