第一部
幕間の物語
その頃
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えてきた。あれ?誰かいる?
「お?2人とも来たな」
「「キリトさん(くん)!?」」
生命の碑の前に立っていたのはキリトさんだった。
「アヤトの名前ならあそこだぜ」
私たちはキリトさんの指していた所を見る。
そこにはアヤトの名前がしっかりくっきりと刻まれていた。それを見たコハルとアスナはへなへなと座り込んだ。
「これでアヤトが死んでない事は確かだな」
「そうですね……。ならアヤトは何処に……」
「今日はもう戻ろう。アヤトは生きてたんだ。あいつならそう簡単に死ぬようなタマじゃない……だろ?」
「……そうですね」
私達は頷き合うと、黒鉄宮からはじまりの街中央部へのゲートに進んだ。
ゲートを潜り抜けると、私はある事に気がついた。
「ここ……どこ?」
私は一言こぼした。視線の先に写っているのは温かい雰囲気だったはじまりの街ではなく、一面の原っぱ。 Mobのような物がいる事を考えると、ここって
「圏外……?うそ……」
振り向くと、先程まで一緒に居たキリトもアスナもいない。コハルは転移結晶を取り出すと、
「転移!《はじまりの街》」
伸ばした手の結晶は何も反応がない。他の街の名前を言っても同様だった。
「これはどういう事なの……」
ゾクっと私の中で震えが起こる。転移が出来ない謎の場所。ここで助けが来るかもわからない助けを待たなければならないのか。
「嫌だよ……助けてアヤト!」
ハッとその名前である事が頭によぎった。
もしかして、ここに私同様にアヤトが転移して戻れなくなっているのではないかと。薄暗いが、周りを見る限りこれまでの何処にもこんな場所はなかった事を踏まえると未知のエリアかシステムのバグか何かなのかもしれない。それなら辻褄が通った。
「アヤトを探してみよう」
私はこうして薄暗い森の中をアヤトを探しに行くのだった。
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