49 策士は駆け引きがお上手
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ある呼び鈴を鳴らしてください。きちんと管理をせねばなりませんので。これに違反した場合は、左手の小指を頂きます。では、始めてください。」
では、副長。失礼致しました。と言って総悟を護衛しつつ、副長室を後にした。
すぐ部屋の前に到着した。ではどうぞ、宜しくお願いしますね?と言ってその場を去る。中に入り、襖が閉まったのを確認してから、呼び鈴をならしてからでは襖に触れると電気ショックが走る魔法をかけた。ちなみにこの魔法は、私が考え出したオリジナルのものである。ラテン語の組み合わせで、いくらでも魔法を作り出すことができるのだ。
私はその場を離れ、空室の部屋に入り、真選組の制服に着替えた。最後にスカーフを巻き終えて、そして着ていた着物をきれいに畳み、バッグの中に仕舞う。腰の刀は健在だ。片付けが済んだとき、呼び鈴が鳴った。どうやら掃除が終わった模様である。バッグを持って部屋へ戻ると、襖を開けてすぐのところに総悟が大人しく座っていた。
_「沖田さん?…掃除が終わったのですか?」
_「そうでさァ。…今しがた掃除し終わったところでィ。」
_「そう。それはご苦労様でしたね。では、お礼にこれをどうぞ。」
と言って、ゴティパのチョコレートの箱詰めをあげると、にっこりと総悟は笑った。
_「ありがとうごせェやす。…ところで姐さん、今度真選組で預かることになった佐々木家のご子息について、なにか知ってることとかありますかィ?」
_「佐々木家…?何という名前なのですか?」
_「まだはっきりとは分からねェんですが、どうやら『鉄之助』っていうらしいですぜィ?」
そうですか、と相槌を打っておく。勿論、鉄之助のことなら知っているが。真選組に入るであろうことも知ってはいたが。真選組では言わない、知らない振りをするのがお約束。
_「…なるほどね。初めて聞いたわ。…でも、確か佐々木と言えば、今度新設される警察組織の頭の名前でしょう?…もしかして、それと鉄之助は関係あるのかしら?」
_「さすがは姐さんですねィ。…そうでさァ。近藤さんも言ってやしたが、どうやらそんな感じのようですぜィ?」
_「そうなの。私も小耳に挟んだだけだったから、まさかそうだったなんて知らなかったわ。」
_「…とか言って、本当は姐さん、知ってたんじゃねェんですかィ?」
危ねェ。バレてる。
_「いやぁね、知るわけないじゃない。釜をかけてるでしょう?」
_「姐さんのことですぜィ?やっぱり色んな情報持ってんじゃねェか、って聞いてみたんでさァ。…でも、姐さんもご存じなら、情報は共有されたってことでいいですかねィ?…姐さんが戻ってくる前に、近藤さんから一応、伝えておくように、って言付
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