機動戦士ガンダム
2292話
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言ってみれば水陸両用型のガンタンク的な存在だ。
いや、実弾のガンタンクに比べてゾックの武器はメガ粒子砲である以上、純粋な遠距離射撃用の機体として考えれば、ゾックの方が性能は上だろう。
勿論、実弾は実弾で山なりに攻撃をしたりといった風に優れている場所も多い。
移動速度は……まぁ、ジャンプ移動するゾックとキャタピラで移動するガンタンクという事で、正直なところどっちもどっちといったところなのだが。
ああ、でも水中での移動速度という点ではジオン軍の水陸両用MSの中でも結構優秀らしい。
ともあれ、そんなゾックだったが……動力炉の出力という点で考えれば、ジオン軍のMSの中でもトップクラスの性能を誇る。
例えば、この書類によるとザクの動力炉は976kwなのに対して、ゾックの動力炉は3849kw。
つまり、ザクの4倍近い出力を持っているのだ。
……勿論、だからといってゾックの動力炉をそのままアプサラスに流用出来る訳ではない。
水陸両用MSの動力炉というのは、水中で使う事を前提にして作られているのだから。
だが、それをベースにして改修したり、同じ物を作るというのは、難しくはあっても不可能ではない。
少なくても、ゼロから新型の動力炉を作るよりは、こちらの方が楽なのは間違いなかった。
そんな訳で、現在ゾックの動力炉の改修型の試作型とでも呼ぶべき物を使って、アプサラスの1号機を作っているらしい。
もっとも、これはあくまでもゾックの動力炉とミノフスキークラフトの相性を調べるという意味での事もあり、MAではあっても、特に攻撃力を持たせたりはしないらしいが。
その書類を読み、通信機を使ってUC世界の地球にあるハワイに通信を送る。
『はい……ア、アクセル代表!?』
空中に浮かんだ映像スクリーンに表示されたのは、俺も何度かハワイで見た事のあるオペレータだった。
そのオペレータの女は、まさか俺から通信が来るとは全く思っていなかったのか、焦った様子で頭を下げてくる。
『その、失礼しました。それで、アクセル代表、一体どのようなご用件でしょうか?』
「ギニアスに変わってくれ。アプサラス計画の事で、少し聞きたい」
『分かりました。少々お待ちください』
そう言い、十数秒が経ち……映像スクリーンに表示されている人物が、先程のオペレータからギニアスに変わる。
『アクセル代表、お久しぶりです。こうして連絡をしてきたという事は、アプサラス計画の件でしょうか?』
「ああ、そうだ。ゾックの動力炉で一気に性能が上がって研究が進んだみたいだな」
『はい。これもアクセル代表のおかげかと。……色々と大変だったのは、間違いないのですが』
ギニアスが、俺の言葉に笑みを浮かべて頷いてくる。
こちらに向けてくる笑みは、
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