第52話:誕生日プレゼント
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さ控えめの物を依頼する。
隣で聞いていた空は温かい紅茶を飲みながら和んでいた。
「(いいわあ…若いわねえ…)」
年寄り臭いことを呟きながら紅茶をもう一口。
「ところで空さんは何でヒカリちゃんと?」
「そう言えば空さん思いっきり溜め息吐いてましたよね?」
「「何か悩み事ですか?」」
「え!?あ、あの…」
自分に矛先が向いたことに空は慌てる。
「「悩み事ですか?」」
「そ…その…」
「「話して下さい」」
「…はい」
気圧された空は大人しく事情を話すのであった。
「「クリスマスにヤマトさんにプレゼント?そして告白?」」
「そ、そうなのよ…でもどういうのがいいのか分からなくて」
照れながら説明する空だが、大輔とヒカリは空に気付かれないように小声で会話する。
「(ヒカリちゃん、空さんがヤマトさんのこと好きなの知ってたか?)」
「(ううん、知らないよ?どうしよう大輔君?)」
「(いやいや、どうしようも何も…人の恋路を邪魔したらサジタリモンやペガスモンに蹴られちまうから、ここは空さんとヤマトさんを生暖かく見守りながら応援しよう)」
「(うん、分かった)」
会話を終了させ、空の話に再び集中する2人。
「それでプレゼントに悩んで取り敢えず気分転換に散歩していたらヒカリちゃんに会ったのよ…」
「「そうなんですか」」
「ふう…ヤマト君にプレゼントしようにも何がいいか…」
「ヤマトさんは手作りの物がいいんじゃないですか?ほら、基本的にヤマトさんは…自分で作るから…人が自分のために作ってくれた物…喜ぶと思いますよ?」
「手作り…」
「今の時期だとマフラーか手袋…後は…」
「手作りのお菓子かな?」
「マフラー…手袋…お菓子ね…」
「ヒカリちゃん、ヤマトさんはバンドのボーカルなんだよな?なのにあの人マフラーしないし、ヤマトさんにはマフラーがいいんじゃないか?」
「でもクリスマスだし、お菓子も良いよね?」
「…………よし、決めたわ」
「「空さん?」」
急に立ち上がった空を見遣る大輔とヒカリ。空の瞳には凄まじい闘志が燃え盛っていた。
その凄まじい気迫に気圧される2人。
「(凄え気迫だ…!!)」
「(空さん、ヤマトさんに真正面から挑むつもりなのね…!!)」
その時、バンドの練習をしていたヤマトは謎の悪寒に襲われたと言う。
「ありがとう大輔君、ヒカリちゃん。答え…出たわ…」
「あ、はい…」
「良かったですね…」
そしてそのままこの場を去っていく空。
「空さん…あんたどこの戦場に行くつもりですか…?」
大輔の呟きにヒカリは何も言えなかっ
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