155部分:第十四話 戻ってきたものその七
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第十四話 戻ってきたものその七
「まずは学校に行ってね」
「そうね。あとこれから長月達のところに行くのよね」
「そうよ」
その通りだというのである。
「これからね」
「そうよね、それじゃあ」
「如月も。来るのね」
「勿論よ」
はっきりとした言葉で弥生の言葉に答えた。
「私も。待ったりしないから」
「一緒になのね」
「そうよ、そうするわ」
また弥生に対して答えた。
「だから一緒にね」
「わかったわ。じゃあ行きましょう」
「ただ」
「ただ?」
「若しかして来てるかも」
岩清水達の抗議のことだ。その彼等が来ている場合を考えるとだ。如月はもうそれだけで吐き気を催した。そこまでの心の傷なのだ。
「そうしたら」
「安心して」
「安心していいの?」
「そうよ、安心して」
ここでもこう告げる弥生だった。
「私もいるから」
「弥生が」
「だから安心して」
また如月に告げた。
「その時はね。また」
「有り難う・・・・・・」
「また御礼を言うのね」
「駄目?それは」
「ねえ、如月」
電車が来た。その電車に乗る。電車の中は通学通勤の時間だけあり人で一杯だった。二人はその人の中に自分達も入ってさらに話すのだった。
「あのね」
「あの?」
「私、如月と絶交したじゃない」
「そのこと?」
「あの時は如月を本当に許せなかった」
そうだったというのである。
「あの時はね」
「あの時は」
「いいとか悪いとか考えなかった。許せなかった」
「そうだったのね」
「けれど。それは」
こう言うのだった。さらにだった。
「間違いだったのね」
「どうしてなの?それは」
「だって。如月がここまで傷ついたから」
如月のその心の傷を知ってた。身体だけではなかったのだ。
「だから」
「私が」
「如月だけじゃない。長月達も」
「あの娘達もなの」
「あそこまで傷ついて。もう少しで完全に壊れるところまでいって」
「・・・・・・・・・」
「そうなってしまったから」
だからだとだ。弥生はその電車の中で話していく。
「そんなことになるんだったら。あの時は」
「けれど私は」
その如月がだ。俯きながら話すのだった。
「私はあの時は」
「それでもよ。絶交するんじゃなかった」
「じゃあどうすればよかったっていうの?」
「見捨てるべきじゃなかったのよ」
そうだったというのだ。弥生は今になってからそのことに気付いたのである。
「絶交するのは楽なのよ」
「楽・・・・・・」
「そう、見捨てることだから」
弥生は今は絶交をそう考えていた。そうなっていたのだ。
「それは楽なの。けれど」
「けれど?」
「叱って。それで支えるのは」
「そのことは楽じゃないのね」
「え
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