第48話:不思議な少女
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前に浄化されているのか?)」
それなのに違和感は全く感じないどころかとても居心地がいい。
「(この空間は声が聞こえる者ならば例え異端の存在でも受け入れる場所なのか…)」
胸の奥に暖かい何かが灯るような感覚を覚えたブラックウォーグレイモン。
しばらく歩くと、銀色の髪の少女が満面の笑みで迫ってきた。
「わあ!来てくれたの!?ありがとう。ずっとずっと1人で寂しかったの!!」
「「…………」」
駆け寄って来た少女に大輔は目を見開き、ブラックウォーグレイモンは少しの間を置いて驚愕する。
「お前は…デジモンだな?」
「うん!!そうだよ!!」
見た目は人間の女の子に見えるが、よくよく見ると普通の人間とは違う部分もある。
「名前は?」
「名前?知らない」
あっさりと言う女の子デジモンに絶句する大輔。
「名前を知らないなんて…どう呼べばいいんだ…?」
「あなたの名前は?」
「…本宮大輔、大輔でいいよ」
「うん!!おっきくて黒いあなたは?」
「ブラックウォーグレイモンだ」
「ブラック…ウォー…グレイモン…?名前長いねえ。ブラックって呼んでいい?」
「…好きにしろ」
「うん、よろしくねブラック!!」
「俺はブイモンだ!!よろしくな!!」
明るく挨拶するブイモンに女の子デジモンは目をパチパチさせた。
「何?この青蛙?」
「んなあ!?」
「うーん……名前を思い出すまで何て呼ぶか…」
硬直してるブイモンを無視して女の子デジモンの代わりの名前を考える大輔。
本人は名前なんて知らなくても構わなそうだが、自分達からすれば名前が無いのは不便だった。
「う〜ん、夏…親しみを込めてなっちゃんってのは?」
「なっちゃん?」
「うん、夏だからなっちゃん。夏は俺達にとって特別な季節なんだ。新しい友達になる君にあげる代わりの名前」
「夏…なっちゃん…なっちゃん!!うん!私、今から夏…なっちゃん!!」
「単純なの…」
「うるさいよ!出来損ないの海豚(イルカ)!!」
「何だとおっ!?この無駄にでかい白兎!!」
「止めろ、下らんことで喧嘩するな鬱陶しい」
「ごめんねブラック」
「むぐぐぐ…っ」
喧嘩してる2人を強引に引っ剥がすブラックウォーグレイモン。
なっちゃんは申し訳なさそうに謝るが、ブイモンは歯軋りしてなっちゃんを睨みつけている。
「なっちゃん、ブイモンは俺の大事なパートナーなんだ。あまりそういう風に言わないでくれ」
「パートナー?」
「一番頼りになる相棒さ」
大輔の説明になっちゃんは頬を膨らませた。
「私も大輔のパートナーになりたい」
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