第47話:見守る者
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った。
「とにかく戦うことばかりが楽しいことじゃないと思うの。例えば…はい」
ヒカリが箱から焼き菓子をブラックウォーグレイモンに差し出す。
「それは?」
「カップケーキ。ブラックウォーグレイモンは食べ物を食べたことないでしょ?」
「…?別に食物の摂取など不要…」
「ちょっと口に入れてみろよ。もしかしたら食えるかもしれないじゃないか」
「…………」
促され、渋々と口の中にカップケーキを放り込むと不思議な感覚が口内を満たす。
「ど、どう…?」
無言のブラックウォーグレイモンにドキドキするヒカリ。
一体どんな答えが彼から飛び出るのだろうか?
「…不思議な…悪くない感覚だ。」
「え?」
「口の中に入れた途端、今まで感じたことのない感覚を覚えた。悪くない…この感覚はなんなのだ?」
「多分、美味い…だろうな」
「美味い?」
「ヒカリちゃんのカップケーキ…と言うかお菓子は美味いからな。食った瞬間嬉しくなるって言うか…」
「美味い…この感覚が美味いということなのか…」
「因みに口に入れて不快になったら不味いだ」
「うむ、分かった」
究極体と言えど生まれたばかりのブラックウォーグレイモンは分からないことが多い。
本日もダークタワーを破壊して特訓の後ブイモンと会話していた。
「お前は何故強い?どうやってそれ程の力を得たのだ?」
「んー、俺だけの力はそんなに強くないぞ。俺の力はみんなの力があるから強いんだ。」
実際ブイモンの強さは仲間の力があっての物なので、単体の力はどうしても劣ってしまう。
「やっぱりさ、1人だけの力じゃどうしても限界があるんだ。でもみんなの力を合わせれば1人じゃ倒せない敵や出来ないことを乗り越えることが出来るんだよ。お前もいればきっとどんなムカつく奴からもみんなを守りながら倒せるようになるんだろうな。」
「…不思議な奴だな貴様は………」
ブラックウォーグレイモンはブイモンを見つめながら呟く。ブイモンは疑問符を浮かべた。
「そうかあ?」
「ああ、そうだ。」
ブイモンとブラックウォーグレイモンの様子を大輔とヒカリは静かに見守っていた。
「どうやら上手くやれてるようだな。正直みんながまだ苦手意識持ってるなら色々手を回さなきゃいけないところだったけど。」
「次からはブラックウォーグレイモンのためにカップケーキを多めに焼かないとね」
あまり表情には出さなかったが、カップケーキを気に入ってくれたらしいブラックウォーグレイモンにヒカリは笑みを浮かべながら言う。
「その時は俺も手伝うよ。」
大輔も笑顔を浮かべながら言うと、ヒカリと共にブイモンとブラックウォーグレ
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