機動戦士ガンダム
2289話
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然のようにこれからも同じ行動をするという事は有り得ない。
「では、私はこれで失礼します。……アクセル代表、今回は色々と、本当に色々とありがとうございました」
深々と一礼してくるメリルだったが、今回助けられたのは俺の方だ。
もしメリルがいないと、サイド7での動きやホワイトベースでの行動、それ以外にも様々な面で苦労していたのは事実なのだから。
何より、メリルがいなければ一般人であったアムロやカイ、ハヤトといった面々と、軍人のブライト、リュウといった面々との間で衝突していた可能性もある。
その場合、リュウが緩衝材となっていた可能性が高いが。
特にブライトは、まだ正式には軍人ではない。
いやまぁ、今は中尉という階級である以上、正式に軍人なのだろうが、元々は士官候補生で学生だ。
つまり、艦長としての教育といったものも完全には履修しておらず、色々と手探りでやっているのは間違いない。
そんな時にアムロ……はともかく、皮肉屋のカイが色々と言ったりした場合、間違いなく怒鳴り散らしていただろう。
ただでさえ素人が殆どの寄り合い所帯でそのような事になったら、色々な意味で洒落にならないのは間違いない。
下手をすれば、それが原因でシャアにホワイトベースを鹵獲されていた可能性すらある。
「ミライだったか。あの女がどうにかしてくれればいいんだけど。……どうなるんだろうな」
呟き、政庁の中を進む。
何人かは俺の姿を見て驚きの表情を浮かべている者も多いが、それは俺がアクセルであると知っているからだろう。
……イザークという名前で俺を呼ぶ奴がいないのは、幸運だったと言えるだろう。
イザークがこの世界に来るといった事はまずないだろうから、気にする必要はないんだろうけど。
とはいえ、いずれイザークの耳に入るのも確実なんだろうな。
そうなれば、追いかけられるのは目に見えている。
何だかんだと、イザークは実働班の中でも有数の実力者となっているので、逃げるのは結構大変なんだよな。
ともあれ、政庁に軍人の数が少ないのは、やはりルナ・ジオン軍の大半がルナツーに向かっているからだろう。
そうして考えつつ、俺は政庁の中でも馴染みの場所……セイラがいつもお茶を飲んでいる部屋に向かう。
執務室に直接向かっても良かったのだが、恐らく今は色々と忙しいだろうし。
何しろルナツーの占領や返却、そしてホワイトベースの入港といった具合に、この短時間で多くの出来事が起きているのだから。
当然のように、月の女王たるセイラも、それに対処するので忙しいのは確実だった。
とはいえ、普段からこの部屋に誰かがいる訳でもなく、俺以外は誰もいない部屋で椅子に座り、空間倉庫の中から缶の紅茶を取り出す。
いつもであれば、セイラのメイド
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