機動戦士ガンダム
2289話
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で成り行きを見守っていたメリルに視線を向ける。
だが、当然の話だがメリルがそのディアナという言葉の意味を知っている筈もなく、首を傾げていた。
そんな俺達の様子に、技術者は一瞬戸惑い……やがてすぐに納得したように頷く。
「そう言えば、アクセル代表はここ最近月にいなかったんですね。ディアナというのは、現在クレイドルにいる各種技術者や研究者といった者達を纏めた、国営の兵器メーカーの名前です」
そう言えば、と。
色々な場所から来ている技術者達を纏めて兵器メーカーにするというのは、以前から聞いていた。
だが、その名前がディアナというのは、初めて知った。
とはいえ、ディアナという名前はそれなりに有名な名前なのは間違いない。
ディアナ。正式にはディアーナ。
ローマ神話に出てくる女神で、狩猟や貞節、そして月の女神だ。
セイラが女王を務めているというのを考えると、月の女神という意味でディアナという名前が付くのはそうおかしな話ではない。
そもそも、ルナ・ジオンのルナだって月って意味なんだし。
ただ、セイラ……アルテイシアが女王なんだから、アルテミスという名前でも良かった気がしないでもないが。
まぁ、もう決まってしまった以上、俺がそれに対して何かを言うつもりはない。
「分かった。ディアナだな。覚えておく」
「お願いします。ともあれ、そんな訳でディアナの研究所に来て貰ってアクセル代表が確保した連邦軍のMSを研究させて貰えば、と思います」
「ああ、それで構わない。ただ、俺もこれから色々と用事があるからな。出来るだけ早く行こうと思うが、今日確実にとは約束出来ない」
その言葉に、技術者達は残念そうに、それでいながら嬉しそうに俺の言葉に頷き、宇宙港に向かった。
これは、ホワイトベースの方でも色々と大きな騒動になりそうな気がする。
ホワイトベースのメカニック達には、頑張って貰うとしよう。
「アクセル代表」
メリルの言葉に、俺は頷きを返す。
「ああ、分かっている。政庁に向かうとしよう。……入国審査が終わった連中も、出てきてるみたいだしな」
宇宙港から出てきた何人かが、バスに乗っている光景が目に映る。
このままここに俺達がいるのが知られれば、少し面倒な事にもなりかねない。
そうである以上、やはり早めに行動に出た方がいいのは事実だ。
メリルも俺の言葉に異論はないのか、頷きを返し……建物の影に移動すると、そのまま影のゲートで転移するのだった。
政庁に到着すると、俺とメリルはそこで別行動を取る事になる。
当然だろう。メリルはルナ・ジオンに所属しており、サイド7に潜入していたスパイだ。
それに比べると、俺はシャドウミラーの代表という立場である以上、当
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