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泡沫の島
泡沫の島 5話「ルナ」
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ね……。」

 「…テメェら全員後で覚えとけよ……。」

 「…ぇ、と……。」

 「時にルナさん。」

 「は、はい?」

 「とりあえず今のうちに敬語止めてもらえませんか?私とキャラが被ってしまうので。」

 「「「いや、それはない。」」」

 「ぇ、えっとその、はい、…じゃなくて、うん。」

 「あー堅苦しい!これから一緒に暮らすっつーんなら遠慮なんかしてんじゃねーよ。」

 「じゃあさじゃあさ、愛称とか付けたらどうかな?」

 「それはいい考えです。あなたもそれでいいですか?」

 「……ぅ、うん。」

 「それじゃ決まり。うーん、そうだねぇー……なら、ルナちーってのはどうかな?」

 「……私はルナルナがいいと思います。某戦艦アニメ風に。」

 「えールナちーのほうがかわいいと思うけど?じゃ、本人に決めてもらおう。」

 「そうですね。」

 「「さぁ、どっち?」」

 「え、えっと、その……。」

 「……あの二つしか選べないっつーのはまた可哀相だな…。普通に呼びゃいいだろ…。」

 「そう?僕はどっちもいいと思うけど?」

 「……俺か?俺がおかしいのか?」

 「そ、その…………じゃあ、ルナちー、で。」

 「イエース!ルナちーけってぇぇぇぇ!!」

 「……残念。」

 「というわけで、ルナちー、これからよろしくー!」

 

 思い出して一人こっそりと笑う。

 サヤはこっちが見ているだけで楽しい気分になる。ユキは色々変なこと言い出すけど面白い。カズは最初怖かったけどここ最近になって実はこのメンバーを一番気に掛けてくれてる優しい人だということが分かった。

 そして、シュウ。彼のおかげで、私はあの牢獄とも呼べる場所を出ることができた。

 ここでの生活はとても楽しい。まるで、夢を見ているよう。

 あそこから外に出ることができるとは思わなかった。”あの時”私が語ったことも、半ば憧れのようなものだった。

 だから、彼がやってきて約束を覚えてくれていた時、本当に嬉しかった。そして、見事私の夢物語を実現させた。

 この時が永遠に続けばいいと思う。けど、施設はそんなに甘くはない。いずれ、必ずこの島を突き止め、総力をあげてやってくるだろう。

 その時が来たら、私は――――――――――――――――

 ……やめよう。せっかく良い気分だったのに、こんな事を考えるのは。私は思考を遮断する。

 歌を歌おう。気分直しだ。

 私は歌を歌うのが好きだ。けど、人に聞いてもらうのは恥ずかしい。サヤにせがまれた時は焦ったけど、最近やっと諦めてくれ
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