四十一枚目
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振り向くとリアスがこっそり逃げようとしていた。
「………………………………」
「おい。逃げるな赤髪のお転婆娘」
むんずとリアスの腕を取る。
「嫌よ放しなさいカガリ!」
「うるさいおとなしくヴェネラナさんに叱られろ!」
「偶々よ偶々!」
「疚しくなかったら逃げんなや!」
篝は翼を大きく広げ、朱乃と白音を包んだ。
「【ロスト】!」
リアスの視界が晴れた時、目の前には兄サーゼクスがいた。
「?」
きょとんとした顔のサーゼクス。
「任務完了。聖剣計画の子供達は一名を除いて蘇生のち保護。逃亡していた一名も偶然居合わせたリアス・グレモリーが保護。
死者は研究員のみ」
篝がアジュカに報告する。
「ご苦労だった。その子供達はどうするかね?」
「なんなら俺の領地に住まわせても構いません。
そこのバカが土地だけはくれましたから」
「うん。それはいいとして少年はなんでリアスちゃんを拘束してるの?」
「このお転婆娘が逃げようとするからさ。サーゼクス、お前からも危ない事はするなと言ってやれ」
「うん? 偶々なのだろう?」
「純真か貴様!?」
「私が何も言わなくても母上が叱るだろう。
私の役目は……そのあとでリーアたんをうんと甘やかすことだ」
「なんで劇画チックにセリフ吐いてんだテメェ!」
「それが兄の役目だからさ…」
「おふざけはそこまでにしておけサーゼクス」
「お、そうだなアジュカ」
「軽いなー…」
と篝がため息をついた。
「ところで少年」
「ん?」
「子供達を棲ませるなら屋敷増築しようか?」
「んー…そうだなぁ…。うん。宜しく頼む」
「だってよ。手伝ってねアジュカちゃん」
「ああ。任せろ」
「何故アジュカ様が?」
「カガリ君。悪魔で君の事をしっているのは私達四大魔王とグレモリー家だけだ」
サーゼクスがそう切り出した。
「私達は君を天界に対する切り札になりうると考えている。
情報はどこから漏れるかわからない。よって君にかんする全ての手続きは我々魔王だけで内々に行っている」
「っていうのは建前でね☆ アジュカちゃんの暇潰しだよ☆」
「あっと驚くようなギミックを容易している。改築後は屋敷を探検してみるといい」
「は、はぁなるほど…」
篝は内心で、この人も魔王(変人枠)なんだな、と感じた。
「では、行っていいよカガリ君。リアス」
「セラフォルー。後で子供達の生活に必要な物を一通り送ってくれ」
「魔王少女におまかせ☆」
『【ロスト】』
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