第77話
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リィン達がバイクでラクウェルに向かっている中、その様子を一人のハスキーボイスの女性が遠くから見守っていた。
〜東ランドック峡谷道〜
「――――ふふ、お疲れ様。随分と見違えたじゃないか。それに劣らず見違えた黒兎君と姫君に健康的な雰囲気のピンク髪の子と清楚で神秘的な雰囲気な白髪の子か…………なかなか粒ぞろいじゃないか。…………もちろん”彼女”も含めてね。」
女性はリィン達と共にいるセレーネや女子生徒達の顔ぶれを思い返して口元に笑みを浮かべた後ARCUSUを取り出して通信を開始した。
「こちら”鉄馬のシュバリエ”。ランドッグ北東に動きなし。代わりに”彼ら”を見かけましたよ。…………え、どうだったかって?フフ、女の子達5人が可愛すぎて思わず鼻血が―――おっと、失敬。これからお迎えにあがりましょう。―――”相棒”と一緒にね。」
誰かとの通信を終えた女性―――”四大名門”の”ログナー侯爵家”の長女、アンゼリカ・ログナーは特注の導力バイクに乗ってどこかへと去って行った。
午後2:00――――
〜歓楽都市ラクウェル〜
「…………街に出るのは初めてだがエレボニアでは珍しい雰囲気の街だな。」
「へえ、なんかクロスベルにある歓楽街っぽいかも…………!」
「まあ、それに近いだろうな。小劇場にカジノ…………高級クラブなんかもある。」
「”高級クラブ”って何かしら?”クラブ”の名前がついているから、部活の類なのかしら?」
クルトとユウナが興味ありげそうに周囲を見回している中ユウナの言葉に同意したリィンの話を聞いて首を傾げたゲルドの疑問にリィン達はそれぞれ冷や汗をかいた。
「クスクス、確かに似た名前ですが全く異なりますわよ。」
「クク、養父あたりに聞いたらどうだ?お前の養父は元皇帝なんだから、どうせクロスベルのあの好色皇みたいにたくさんの女を侍らしているだろうから、”娼館”もそうだが”高級クラブ”なんて飽きる程通っていると思うぜ。」
「まあ、実際リウイ陛下はヴァイスハイト陛下程ではありませんが複数の側妃がいますから、もしかしたら側妃の中には”高級クラブ”や”娼館”に通っていたリウイ陛下に見初められて側妃になった女性もいるかもしれませんね。」
「こら、失礼だぞ…………」
「そもそも、リウイ陛下の側妃の方でそういった施設の出身の方はいらっしゃいませんわよ…………」
我に返ったミュゼは微笑ましそうにゲルドを見つめ、皮肉気な笑みを浮かべるアッシュと静かな表情のアルティナの意見にそれぞれ冷や汗をかいたリィンとセレーネは疲れた表情で指摘した。
「フフ…………話を戻しますが元々、新海都や今はクロスベル領となった海都と帝都、ジュライ方面を結ぶ交通
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