ターン2 魔界の劇団、開演
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る。デモンズ・チェーンは相手モンスター1体の効果を無効にし、さらにその攻撃宣言も封じることができる」
兜が動いた。表を向いたカードは永続罠、デモンズ・チェーン。ビッグ・スターの効果は無効となり、ただそこに立ちすくむのみのでくの坊と化した。仮に究極伝導恐獣の効果を回避しカイザーコロシアムの制約の中にあってさえなお突破の一手を探し当てたとしても、あのカードがあればさらに1体のモンスターを止めることが可能となる。まさに鉄壁の構えと呼ぶにふさわしい堅牢さを誇る布陣であった。
だが裏を返せばそれは、もはや兜にも後がないことの証明でもあった。
「『演目名……魔界台本「魔王の降臨」。私の場で攻撃表示を取る団員の数までフィールドのカードを対象に取り、絶対の力を持つ魔王の一撃がその全てを焼き払います。このときレベル7以上の魔界劇団、すなわちビッグ・スターが存在することにより、相手は一切のカードをチェーンすることができません。さあ囚われの魔王よ、今こそその力の一端を世界に知らしめる時がやってまいりました!』」
「デモンズ・チェーンを破壊する気かい?だが今更それをしたところで、すでにビッグ・スターが自身の効果を使用したという事実が消えるわけでは……」
「『いえいえ、そうではございません。ビッグ・スターが魔王の意向を示すのは、この狭き闘技場。カイザーコロシアムを破壊!』」
「む……?だが、すでに君はペンデュラム召喚を行ったはず。ビッグ・スターが攻撃できないままでいいのかい?」
いぶかしげに問いかけつつも、宣言されたとおりにカイザーコロシアムを墓地の一番上に置く。それこそが、鳥居の狙い全てだった。
「『それではついに満を持し、わが劇団の今宵の主役に登場していただきましょう。本日このステージを彩りますは、まばゆく煌めく期待の原石。通常召喚、魔界劇団−ティンクル・リトルスター!』」
「そのカードは……なるほど、そういうことか」
魔界劇団−ティンクル・リトルスター 攻1000
主役の言葉通り真ん中のモンスターゾーンに、1枚のカードを配置する。
「『皆さんどうぞご一緒に、本日のフィナーレとまいりましょう。バトルフェイズに入り、ティンクル・リトルスターによる究極伝導恐獣への攻撃!』」
魔界劇団−ティンクル・リトルスター 攻1000→究極伝導恐獣 攻0(1)→(0)
兜 LP4000→3000
「究極伝導恐獣に乗せられた警邏カウンターを、破壊の身代わりとして取り除く。が……」
「『ティンクル・リトルスターのモンスター効果!このカードは1ターンにきっかり3度、3回までモンスターに対し攻撃を行うことが可能となります。さあ、この場で幕を引きましょう。もう1度、究極伝導恐獣に攻撃!』」
魔界劇団−ティンクル・リトル
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