機動戦士ガンダム
2288話
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まだ20歳にもなっていないだろうブライトに、それも下の階級の者にそのように言われるのは、リードにとってもかなりの屈辱だったのだろう。
顔を真っ赤にし……
「好きにしろ! ただし、この件についてはジャブローに到着したら、上に報告させて貰うからな!」
そう言い捨てると、荒い足取りでブリッジを出て行く。
ブリッジの中からリードの姿が消えると、周囲の雰囲気は明らかに柔らかくなる。
リードがどれだけブリッジの雰囲気を悪くしていたのか、そして好かれていないのかというのを、如実に表している感じだ。
『それで、こちらの提案で問題はありませんね?』
少し呆れた様子で、映像モニタに表示されたままだった女がそう告げ、ブライトが頷く。
「はい、それで構いません。それと避難民の件は……」
『先程言った通りです。ただ、入国手続きをする必要があるので、少し時間が掛かりますが……まぁ、避難民の数はそれ程でもないので、すぐに終わるでしょう』
ホワイトベースに乗っている避難民の数は相応のものだったが、カトンボやら何やらを使ってコロニーや地球からやって来た移住希望者の数と比べれば明らかに少ない。
何よりもそれだけの人数を捌ききった者達にしてみれば、ホワイトベースにいる避難民達の入国手続きを行うというのは、そう難しい話ではない。
それにホワイトベースに乗っているのは避難民である以上、カトンボとかでやって来る者達と違って、スパイの類が混ざっている可能性が非常に少ない事も、手続きを早く終えられる理由の1つだ。
勿論、メリルのようにサイド7に潜入していたスパイがここに紛れ込んでいるという可能性は必ずしもゼロではないので、一応その辺の調査はするのだろうが。
そんな風に考えている間に、映像モニタの女とブライトとの交渉は終わったらしい。
ブライトが感謝を込めて敬礼する。
女の方も笑みを浮かべ、それに答え、映像が消えた。
「さて、聞いていた通り、少しの間はここで待機しながらMSの修理や補給物資の積み込み、避難民の下船といった事を行う必要がある」
「取りあえず、ジオン軍に襲われる心配がないというだけで、安心出来るさ」
リュウのその声に、他の皆も同意するように頷く。
実際、月にいる間はジオン軍に襲われるという心配はまずしなくてもいい。
もしシャアのムサイ級が月に近づいてきても、機動要塞群の方からメギロートやバッタといった戦力が出撃するし。
もっとも、シャアが自分の名前を表に出して出てくるような事があれば、ルナ・ジオンとしては女王の兄である以上、迎え入れる必要があるだろうが。
ただ、今までセイラが自分の名前を出しても全く姿を現さなかった事や、俺と戦った時のシャアの様子を考えると、恐らくシャアがそのような真
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