ある学校の階段の怪談
Part.1
[5/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
」」」
――――・――――・――――・――――
都心から離れた山奥。
現在時刻午前2時、辺りはすっかり暗くなり、時折吹く風の木を揺らす音くらいしか耳に入らないほどに静まり返った、妙に不気味な雰囲気を感じさせる夏の夜のある日のこと。
あなたたちは友人の田中に誘われて肝試しをするために、そんな山奥のとある廃校の前に集まりました。
「校舎はどんな感じなのかしら?」
小さな2階建ての古い校舎です。ちなみに体育館はありません。あなたたちはそんな古い校舎の前にある小さなグラウンドに集まっています。
さてさて、ここで皆さんに《知識》ロールをお願いします。
滝谷《知識》80 → 69 成功
永琳《知識》85 → 85 成功
響 《知識》50 → 12 成功
蘭 《知識》70 → 16 成功
お、全員成功ですか。幸先良いですね。ではあなたたちは田中を含めて全員、この廃校のことをある程度知っています。
なんでも高度成長期に余った予算を使って作られたものの、山間部の人口の減少によって20年前に廃校になったそうです。
とにかく校則が厳しいことで有名で、風紀を乱す違反者には社会問題に発展しかねないレベルのキツい仕置きをしていたこともあるという噂まであります。おそらくそれが廃校になった理由の1つだったのでしょう。
ではなぜそんなことをあなたたちが知っているかといいますと……この学校にはある有名な怪談があったからです。
「怪談でヤンスか?」
はい。その怪談とは、『この学校の屋上には死を招く彫刻がある』というもの。気に入らない人間の名前をその彫刻に刻むとその人間は呪われてしまうらしいのです。
「何だその怪談は。今度出るテレビのトークネタを作りに来たつもりだったのに」
「小生はもともとその彫刻について記事を書こうとしていたでヤンスし、実に興味深いでヤンス」
「私はみんなの目付役で来たんだからね? あんまり変なことしちゃダメだよ?」
あなたたちはその事前知識を思い出しつつ改めて、廃校となった校舎を見つめます。
夜の闇に包まれて暗く、当然電気も点いておらず、割れた窓ガラスをそのままにしている、壊れて時が止まった時計が掲げられている校舎は、怪談を抜きにしても気味が悪いことこの上ありません。そんなあなたたちの身体に言葉では形容しようのない悪寒が走り、それと同時に夏らしくない冷たい風が軽く吹き、鳥肌が立ちます。
……あなたたちには挨拶代わりに《SAN》チェックを受けていただきます。
「ええーっ!」
「え、早すぎじゃないかな!?」
「実際に夜の廃校なんて見たことを考えると仕方ないような気がするでヤンスが……なんか腑に落ちないでヤンス」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ