大神村の怪異
Part.7
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さっきの判定は《アイデア》ロールだな。成功しているぞ」
「面倒くせえなぁ。本当に伝統のやり方なのか、この村の資料と照らし合わせてみようって話し合ったんだよ。ほら、私たちは反対派だったろ? 最後の足掻きみたいなもんさ。今更やらないって言うつもりはないが、ちゃんとした方法なのかが知りたいんだ。もし仮にやり方が違くて意味のなかったらいやだからな」
「そういうことでしたか……わかりました。では参りましょうぞ」
と言って村長は家から出てきます。
「……おや? 不動さんと夢幻さんは来ないのですかな?」
「ああ。俺たちは村の見回りだ。怪しい奴がいないかを調べているんだ。犯人が村に潜伏している可能性を捨て去ってはいないからな」
「7時にはしっかり会館に戻るから心配すんなよ」
「そうですか。では三尋木さん、大賀さん、こちらへ」
「おう。じゃあな、なるべくグダらせるから証拠を揃えておいてくれよ? GM、私の行動は大賀さんと会館で資料を漁って細かく村長に歴史を聞いて時間稼ぎをするだけだ。私のシーンはいらないよい」
わかりました。それでは(コロコロ)……はい、どうぞ。遊星と白夜のシーンを続けましょう。
「村長の家に入るぞ」
「俺も手伝うぜ」
「家の中はどうなっている?」
土間と畳の部屋に分かれています。土間には台所や釜があり、畳の間には囲炉裏があります。小さな古民家ですね。あと机や引き出しもありますね。
「机の上には何かあるかい?」
古い冊子と羽ペン、それからインクビンが置いてあります。何かを書いている途中だったのでしょう。
「GM、俺はその冊子を読む」
「俺も見ようか」
流し読みをしますか? それとも詳しく読みますか?
「流し読みでいいだろう。こっちも時間がない」
「だな。変に時間をかける必要はない」
了解しました。それでは流し読みをしたということで。冊子は日記……というより、この村の村長だった人物がその日の出来事を纏めるために使っていたものでした。途中から筆跡が変わっているので、今の村長の前の村長もこの冊子に何かを書きこんでいたことがわかります。
さて……その肝心の内容なのですが、そこに書かれていたのはとんでもない真実でした。
遥か昔、この村は戦争で亡くなった人たちが埋められる巨大な墓地であったこと。そしてこの地がちょうどいいと思う集団がここに移住し、秘境の村としてひっそりと暮らしてきたこと。なぜこの地がちょうどよかったのか。それは自分たちの食糧である人間の死体が大量に埋められているからであったこと。前半のページにはそのようなことがつらつらと書かれていました。
後ろになるにつれて筆跡も変わり、内容にも変化が訪れます。
移住
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