大神村の怪異
Part.7
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レミリアは夢の中、真っ白な空間で1人の女性と対面します。その女性は、今朝がた遺体となり果てていた内藤ほてみです。
彼女は驚いたような表情でレミリアを見た後、悲しそうな顔になります。
「こんにちは、内藤さん。こんな形で会うなんて、私は悲しいわ」
「レミリアさん……もしかして、あなたも?」
「いえ、私は生きているわ。信じられないかもしれないけど、ここは私の夢の世界なの」
「え?」
「私には生まれつきある能力を持っていてね。……夢の中で死んだ人と話せるのよ。一回だけだけどね。昨日の村長の怪談で降霊術師っていうのがあったでしょ? それと酷似した能力を持っているのよ。ま、あれ以上に使い勝手は良いだろうけどね」
「そうなん、ですか」
「ええ。……単刀直入に聞くわ。あなたを……あなたに酷いことをしたのは誰? 顔、見ていないかしら?」
「…………」
「私ね、許せないの。この事件の犯人はこの村の伝説を使って私たちに殺し合いをさせようとしているのよ。犯人はそんなことのために、あなたを殺した。しかも殺した後に、人狼の仕業に見せかけるために、刺し傷を隠すように噛み傷を残したのよ。……どう? 私のこと、信用できないかしら?」
……いえ、本当にあなたのロールプレイが一級品ですね。充分あなたの言葉は、内藤さんの信用を獲得することに成功しました。
「私を殺したのは……村長です。村長の村岡さんです」
「そう……」
「一瞬ですけど、確かに見たんです。痛みを感じたとき、見たんです。……薙刀で私を突き刺している村長の顔を……。それで私……私……!」
自分の身に何があったのかを再認識した内藤さんは泣き崩れてしまいます。
「わからないんです……! なんで……なんで私が殺されないといけなかったのか! まったくわからないんです……!」
「側に行って肩を擦りながら言うわ。悔しいわよね、悲しいわよね。あなたはしっかり仕事をしていたのに、何にも悪いことをしていないのに、まだやりたいことがあったでしょうに。……最後に1つだけ質問するわ。あなたを貫いた薙刀、見覚えはある?」
「あ、あの薙刀は……確か、中央会館の資料室に立てかけてあったものでした……」
「しっかり展示物まで覚えていたのに……許せないわね。ありがとう内藤さん。必ず村長を捕まえてみせるわ」
「お願い……します。レミリアさん……」
という夢を見て、レミリアは目を覚まします。
――――・――――・――――・――――
「……起きたわ。会ってきたわよ、内藤さんに。と涙を少し流しながら起きるわ」
「そうか……それで、犯人は誰だって言っていた?」
「村長の村岡よ。凶器は中央会館の資料室に展示され
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