暁 〜小説投稿サイト〜
Cloud and Sunlight〜雲と太陽と〜
プロローグ:馬鹿〜とある密林にて〜
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うことにもなる。
「まあ仕方がないか、この手のトラブルはよくある方だ。逃がさなければ何も問題はないからな。」
しかし後に、キャプテンとして見通しが甘かったのだと痛感することになること、そしてそれゆえに出会う、一人の異分子との出会いがあることも、今のブラボーはまだ知る由もなかった。
「錬金の戦士、参っ上!覚悟して念仏でも唱えな、中国妖怪大戦争ども!」
「馬鹿、不意打ちできれば楽だったのに・・・。」
大見得を切る真希士に綴香が頭を抱える。もしもこの集団が手練れの集まりであるならばそれは大きな隙になる。だがそれにおびえる様子を見せるホムンクルスたちを見、ブラボーはある思考をめぐらせる。
(雑魚の群れか、それが分かっただけでも上出来だ。プラスに考えろ、あれはミスじゃないとして、すぐさま次の手を打つんだ!)
そして次の手をすぐさま打ったのは、真希士だった。
「いっくぜぇ!武装錬金!とう!」
何も考えていないだけだが、奇しくもそれはブラボーの最善手。
「馬鹿、後先考えずに・・・」
「いや、速攻が最善手だ!いくぞ!」
「戦士長まで・・・、武装錬金!」
すでに武装を身に纏っているブラボーに遅れて、綴香も自身の武装を手にした。
30分後
「殲滅完了!ちょろいぜ!」
自身の武装錬金を掲げ、高らかと宣言する。真希士の心の中では今頃ファンファーレが鳴っていることだろう。
だが、その頭を後ろから小突くものが当然いる。
「作戦無視!何も考えてないの!?」
綴香である。
「いってえなあ、考えてばかりじゃ足が止まっちまうだろ?足が止まったやつから戦場では死ぬんだぞ?」
これは真希士自身の戦闘哲学というかポリシーでもあり、常に自分に言い聞かせている。
「だからって何も考えなかったら周りを危険にさらすでしょう、馬鹿!」
すでに戦闘終了しているとはいえ早速けんかを始める二人の部下に、さすがのブラボーも苦言を漏らす。
「バカは両方だ、戦場で何をストロベリってんだ!馬鹿やってないで周囲の警戒!討ち漏らしがないか探索をし終わるまで気を抜くな!」
「りょ、了解!」
「ストロって・・・こんな馬鹿とセットにしないでください!」
とはいえ、この状況下で生存しているホムンクルスがいることは滅多にない。大して文明的な建物ではないこのアジトで、隠れているということもほぼないであろうためか、事後探索は大概徒労に終わる。
だが、今の一文で聡明な読者諸兄には理解いただけたと思う。この根性の悪い筆者が、絶対という表現を一度も使っていないと。
そして、そんな時、ど
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