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こんなチートでもありですかい?そうですかい。
第30話。変人と志貴と。
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「ん・・倍率とピント合せるのが難しい・・・・」
「死線は消えとるか?」
「うん。見えない。」

うーん。微調整で何とかなるレベルだなこりゃ。流石爺ちゃんのホムンクルスと言ったらいいか?人間とほぼ同じとかパネェ。

「じゃ次行くで。あそこの奴見てみ」
「あれ?」
「おうそうや。」

サラリーマン風の男に指を指す。

「晋吾。やっぱり貴方も死者が分かるの?」
「おう。当たり前やがな」
「アレが・・死者?普通の人にしか・・」
「見えへんか?」

コクリとうなづくシッキー。

「さて、そいつの死線を見るんやなくて、視界に映る中で一番太い死線を見ようとしてみ」
「・・・・・うっ」

気持ち悪いものを見たように顔をゆがめるシッキー。

「気分は大丈夫か?」
「・・なんとか」
「どないに見える?」
「肩グチから腰にかけてと、顔を斜めに横断するように太い線が一本」
「なるなる。他は?」
「・・・・見えない。」
「じゃ次な。一定レベル以上線が太い奴を見るようにしてみ」
「・・・・ぐっぅ」

少し辛そうに呻く。

「真っ直ぐに居る奴と、奥の自販機の前に居る奴。手前のシャッターが閉まってる家にいる奴」
「完璧やな。」

志貴の眼は死者の死線だけをしっかりと捉えていた。その結果に満足そうにうなずく晋吾。

「後は家に持ち帰って若干修正やな。シッキー、もう外していいで」
「もういいのか?」
「おう。次には戦闘中でも使えるようししてきたるわ。今回は俺にまかせい」

そう言って胸を張り、志貴からカードを受け取る晋吾。志貴は晋吾を頼もしく思った。

その後、晋吾と死者の戦闘を見たのだが、晋吾が作るザクロにしばらくバットが怖くなった志貴であった。





志貴と分かれた後、晋吾はアルと歩いていた。

「そう言えばさ」
「なに?」
「ロアの件で相談があるんやケドええ?」
「・・・・いいけど、何?」

歩みを止めてこちらに体を向けるアル。

「ストレートに言うわ。ロアは俺にやらせい。」
「・・・・晋吾は、私とロアの因縁を知らないんでしょね。だからそんなこと言えるのよ。」
「知らん。・・・・が、会ったとしてもやることは殺し合いやろ?そんな因縁を断つことは所詮自己満足でしかない」
「自己満足でも、私は・・・・」
「自己満足なら、俺の想いを聞け」
「・・・・」
「アルとロアとの間に何があったかは知らん。せやけど・・・・気に入らん。奴を追いかけるアルも、アルを待っている奴も気に入らん」
「晋吾・・・・」
「こんなくだらん因縁。この俺が断ち切る」

晋吾の想いを受け、
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