おまえがちょうどいい
Part.4
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が窓際以外にも別の場所にも大量の根が伸びていることに気が付く。まるで根が手を伸ばしているかのようだ。
「根っこの先に何があるの?」
本棚があるねい。そしてその上には小さな黒い石像がある。
「石像ですか。気になりますけどそれは後回しでいいでしょう。変に動かして魔術が発動しても嫌ですしね」
「そうね。私もそれが良いと思うわ。石像以外のものを調べるとしましょう」
「ただいま。もう大丈夫だ。俺も部屋の探索を手伝うぞ」
誰がどこを調べるんだい?
「俺は風呂を調べよう」
「私はキッチンを調べます」
「じゃあ私は居間ね。と言っても本棚くらいしか調べるものはなさそうだけど」
あー、キッチンも風呂も特に目ぼしいものはない。本棚を調べていた萩村、ダイス振る気はあるか?
「ないわ。ロールプレイでカバーする。まず本棚にはどんな本が多い?」
歴史や考古学に関する本が多いかな。
「まずそれは除外ね。教材やマニュアル、辞典も除外するわ。そうねぇ、ここは定番中の定番。日記みたいなものはないかしら? 市販のノートブックを捜してみる」
ちっ、本当にダイス振らずに見つけやがった。
ああそうだよあるよ、賀川先生の日記。と言っても日記帳と書いてあるわけじゃあない。なにも題名もない市販のノートブックだ。
「中を一目見て手書きだということを確認したら文と遊星を呼んで一緒に読む」
手書きのものだねい。
「文、遊星、賀川先生のノート見つけたわよ、と2人を呼ぶ」
「じゃあ呼ばれてバスルームからやってくる」
「私も来ます。先生のノートですか? 中身を見ましたか?」
「またちゃんとは読んでないわ。今からよ」
お、ノートを読むんだな。
このノートは日々の生活で感じていた不安から逃れようと自問自答を繰り返した言葉を乱雑に書き綴ったものだ。意味不明な言葉が多く、立て続けに、文脈すら安定していないことから、これを描いた人間の精神は相当弱くなっていたと推察できる。《母国語》《心理学》《精神分析》の中から好きなものを選んでロールをしてもらっていいぞ。
「私は《精神分析》を持っています。50パーセントですけど」
「《心理学》は取っているわ。60パーセント」
「じゃあ俺は《母国語》だな。55パーセントもある」
あ、全員バラバラにダイス振るのか。ぶっちゃけ同じ結果が出るんだがな。それからこの《心理学》の結果は公開するぜ。
射命丸《精神分析》50 → 82 失敗
萩村 《心理学》 60 → 33 成功
遊星 《母国語》 55 → 52 成功
「あやや、私だけ失敗しちゃいました」
他の技能で再挑戦してもいいぞ。
「じゃあ今度は《
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