おまえがちょうどいい
Part.2
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て人間がこの事件のカギを握っていると見て間違いないわ。GM、今は何時かしら?」
もう少しで昼休みが終わる時間だ……っと、予鈴が鳴ったねい。今まで友達と話をしていたクラスメイト達も自分の席に着き始めたよ。
「それじゃあ調べるのは放課後になりそうね。気持ち悪いし、この事件の犯人をさっさと突き止めちゃいましょうか」
「そうだな。俺も今日はバイトないし、手伝おう」
「ありがとうございます、2人とも」
よしよし。じゃあおまえさんたちは席に着いたということでいいかね?
予鈴が鳴るといつも通り、連絡事項を伝えるために担任の先生が入ってくる。担任の先生は岸和田先生。優しく、授業もわかりやすいと評判の数学の男性教師だ。だけど様子がおかしい。いつもの朗らかな愛想のいい笑顔はどこへやら、やけに顔色が悪く、何かに怯えた様子だ。
教壇に立った先生は手に持っていた出席簿を開いてショートホームルームを始めた。
「ホームルームを始める……前に、だ。ちょっと確認したいことがあるんだ」
と言って射命丸、おまえさんの方に目線を移す。
「なぁ……おまえの名前なんだがその……予坂、だったよな?」
「!? 《心理学》で判定するわ!」
「同じく!」
「低いが俺も判定する!」
あーいよ。《心理学》の結果は公開しないよい(コロコロ)……おまえさんたちは明らかに先生の様子がおかしいことに気が付く。操られているというより、おかしなことが立て続けに起きて混乱しているみたいだ。具体的には《SAN》値が5くらい減ってる。
「これは成功したみたいですね。引き攣った表情で返事をします。そんな……私は射命丸です。予坂じゃありません」
その言葉を聞いた先生はバンッと、手に持っていた出席簿を教壇に叩き付けた。勢いつけて叩き付けられた出席簿は宙を舞い、丁度遊星の席の近く辺りに落下する。
普段は絶対にそんなことしないはずの先生は見る見るうちに表情が険しくなっていき、身体は震え大声を出してわめき始める。
「そんなはずはない! おまえは予坂だ! そうじゃなきゃダメなんだ!」
見開かれた両目は血走り、口の端から泡を吹きながら先生は射命丸の座る席まで来ると、射命丸の肩を掴んで強く揺らす。それは射命丸に「自分は予坂です」と認めるように強要している一方で、どうして自分がこんなことをしているのかわからずに錯乱しているかのように見えた。
温厚な先生の豹変ぶりを目撃したおまえさんたちは《SAN》チェックだ。萩村と遊星は0/1、射命丸は1/1D3の正気度喪失だ。
射命丸《SAN》49 → 93 失敗
萩村 《SAN》45 → 93 失敗
遊星 《SAN》57 → 79 失敗
「うう、正気度がガンガン減ってい
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