おまえがちょうどいい
Part.2
[6/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
わけで私が体験したことを2人に伝えるわ」
特に正気度喪失は発生しないかな。2人はそれを知った上でロールプレイしていいよ。
ああそうだ。ここで遊星、おまえさんの携帯のバイブレーション機能が作動した。どうやら誰かからの着信が来ているようだねい。
「スマホを取り出して確認する。誰からの通知が来ている?」
発信者不明と表示されているから誰から電話が来ているのかはわからないねい。で、どうする? 出るかい?
「明らかに罠だが出よう。ただしスピーカー機能を使って射命丸と萩村にも聞こえるようにする。もしもし」
遊星が電話に出ると、男の声でこんなことを問いかけられる。
『おまえは予坂の友達だよな?』
「予坂? 誰だそいつは。そんなやつは友達にいないぞ。というかおまえは誰――」
おっと、遊星がセリフを言い終える前に電話の男が叫ぶように言い放つ。
『そんなはずはない! あれは予坂だ! そうするんだ!』
ここで電話が切れる。
「なんだったんだ今のは」
「今の男の声に聞き覚えは?」
あるよ。おまえさんたちが聞こえた謎の声と酷似していたねい。まぁ、そんなことはもう気付いていると思うし、あんまし驚かないだろう。だが電話が切れた後スマホを見た遊星は驚愕に包まれる。あ、スピーカー機能使ってるってことは他の2人もスマホを見てるよねい?
電話が終わった後に表示される着信履歴欄。そこには『予坂文』の文字がいくつか表示されていた。勿論遊星はそんなやつの電話番号を登録していない。んじゃあなぜ履歴欄にその文字があったのか。簡単さ。なんせ、その『予坂文』の電話番号は友人の射命丸文のものだったんだからねい。
「GM! 私も自分のスマホを取り出して確認するわ! どうなってる!?」
萩村のスマホも遊星のやつと同様、射命丸文の名前が予坂文の名前に変わっていた。そんな風に登録した覚えも設定し直した覚えもないのに、いつの間にか名前が変わっていたんだ。まるでどこかの誰かが射命丸、おまえさんを『予坂』という人間に仕立て上げようと、じわりじわりと、洗脳するかのごとく働きかけているかのように。
さぁ《SAN》チェックの時間だ。萩村と遊星は0/1D3、射命丸は1/1D6で判定してくれ。
射命丸《SAN》50 → 44 成功
萩村 《SAN》46 → 88 失敗
遊星 《SAN》57 → 35 成功
「(コロコロ)……1」
「あの一応聞いておきますが、2人とも……わざとやっていませんよね?」
「やるわけないだろうこんなこと。本当にどうなっているんだ。とりあえず今すぐ電話帳を編集して、苗字を射命丸に戻しておく」
「私もそうするわ。そして今のではっきりしたわね。どうやら『予坂』っ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ