おまえがちょうどいい
Part.2
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GM?」
射命丸の肩にしっかりとその甘い匂いが付いていたよ。
「そ、そんなっ!? 自分も匂いを嗅ぎます!……う、うわっ!? 本当に匂ってます!」
てなわけで射命丸。《SAN》チェックだ。0/1な。
射命丸《SAN》55 → 43 成功
「特に心は揺るぎませんね。ま、まぁ、誰かとぶつかって偶然その人が付けていた香水が付いただけかもしれませんよ。うん、そうに違いありません」
「そ、そうだな。きっと偶然だ」
「だったらいいんだけどね……」
とここで予鈴が鳴る。2時間目開始だ。一気に場面を飛ばすぞ。
今は昼休みだ。1限目に変なことが起きたがそれからは特にこれといった異変はない。時間が経つにつれ朝の一件もただの勘違い、夢を見ていたと思うことだろう。
さて、今おまえらは昼食を終えて適当に駄弁っている。そのときピンポンパンポーンと黒板の中央上に設置されたスピーカーから音がした。校内放送の時に使われるものだ。
「GM、俺は耳を抑えて聞こえないようにする」
あん?
「いや、なんでもない」
さてと、んじゃあスピーカーから男の声でアナウンスが流れる。
『2年D組、予坂文さん。2年D組、予坂文さん。お母さんが待っています。行ってあげてください』
ピーンポーンパーンポーン、とここで校内放送が終わった。
「なんだ今の放送は。今どき小学校でもこんな放送しないと思うぞ」
「内容も変だけど確認しないといけないところもいくつかあるわ。まず始めに、2年D組って私たちの教室?」
そうだよ。おまえさんたちのいるクラスは2年D組だ。
「俺たちの教室か。じゃあ予坂文なんて名前のクラスメイトはいるのか?」
うんにゃ、そんな名前のやつはいないねい。
「……私以外に文って名前のクラスメイトはいますか?」
いんや、おまえさん以外に文なんて名前の生徒はいない。もっと言うならここに通う2年生の中に『予坂』なんて苗字のやつはいないし、『文』という名前も射命丸、おまえさん以外にいない。いやぁ、不思議だねい?
「……なぁ、文」
「言わないでください遊星さん。大丈夫。私は平常です。今の放送はアレですよ。ただの間違い、そうに決まっています」
じゃあ何もアクションを起こさないんだな? だったら5分後、また校内放送が流れる。
「ほうら。きっと間違いです失礼しましたとかなんかそんな感じのアナウンスですよ。間違いない」
『予坂文さん、予坂文さん、早く会いに行きなさい』
以上、校内放送終わり。
「…………」
「黙っちゃったわね。ねぇGM、今の放送の声、もしかして私たちに心当たりあるんじゃない?」
あるねい。この声は遊星と萩村
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