おまえがちょうどいい
Part.1
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てかけてないぞ」
「そ、そんな! そんなことありませんよ! だってしっかり聞こえたんですから! 『おまえがちょうどいい』って!」
あー、正気度減ってないのにヒステリックになっちまっているおまえさんに歴史の教師が呆然とした顔のまま声をかけてくる。
「予坂、いったいどうした?」
「予坂って誰ですか!? 射命丸です!」
「え? あ、ああ、そうだったおまえは射命丸だったな。すまんすまん」
そんなやりとりを見てクラスのやつらは吹き出したように笑い始める。どうやら先生は、わざと名前を間違えて呼び射命丸のツッコミを入れさせることでこの場を和ませようとしたんだろうねい。
「粋なことをする先生じゃないか。俺も少し吹いとこう」
「にしても予坂なんてのも珍しい苗字ね。普通に田中や佐藤でもよかったような気がするんだけど、そこんとこどうなのGM」
そういう鋭いところに気付くかおまえさんは。んじゃあ先生に対して《心理学》しとくか? 公開で振ることを許可する。
「あ、じゃあ振っとくわ」
萩村 《心理学》60 → 08 成功
じゃあ萩村は、先生はどうしてそんな名前の間違い方をしたのか自分でもよく理解していないってことがわかった。少なくともさっきのやり取りは先生が狙ってやったものじゃあない。
「ふーん」
話を進めようか。先生は軽く謝った後気を取り直して射命丸に話しかける。
「で、一体どうしたんだ?」
「どうしたもこうしたも……えっと? あの、さっき私の肩に手を置いた人……とか見ませんでした?」
「い、いいやそんなやつはいなかったと思うぞ? ちょうどおまえが飛び起きたときはみんなの方を見て話をしていたからわかるが、おまえの肩に手を置いたやつなんていない」
「こ、声は聞こえませんでしたか? 『おまえがちょうどいい』って」
「そんな声聞こえんかったぞ。はっはっは、予坂おまえ、寝ぼけているんじゃないか?」
「だから射命丸です!」
「え? あ、ああそうだった。おかしいな、先生も寝ぼけているのかもしれんな。さて、授業を再開するぞ。寝ないようにな」
と言って黒板に向かってチョークを走らせる。周りの生徒も軽く笑った後授業に集中し直し始めたねい。
「おかしいですね。夢でも見ていたんでしょうか、と気を取り直して授業に望みます。もう寝ません」
というわけで射命丸の導入終了。んじゃあ本編入っていこうかねい。
――To be continued…
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