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社会人共がクトゥルフやった時のリプレイ
おまえがちょうどいい
Part.1
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うわけで遊星の導入は終わり。ほんじゃあ次は萩村、おまえさんの導入行こうか。


     ――――・――――・――――・――――


 時間は進んで次の日のこと。時刻は朝7時半過ぎ。帰国子女、萩村スズは通学路を歩いて学校に向かっている。通学路にはおまえさんの他にも多くの生徒たちが友達と喋りながら、音楽を聴きながら、自転車に乗りながら、自分と同じ方向に向かって進んでいる。
 さて、校門が見えてきた。ここを潜れば学校の敷地に入る、というところでおまえさんは奇妙なものと遭遇した。体育館の陰の方に1つ、背の高い人影を見つけたんだ。

「誰かしら? その人影を注視するわ」

 その人影が誰のものなのか、皆目見当もつかない。なぜかってその人影は、全身真っ暗な影法師だったんだから。だけど目だけははっきりと見えた。視線をやや下に落とす影法師は酷く悲しげに見える。
 そんな影法師はおまえさんのみならず校門を抜ける生徒たちを目で追って見つめ続けている。それはまるで、誰かを捜しているかのような様子だった。

「不審者の可能性が高いわね。生徒会役員として見逃せないわ。そこにいるのは誰! 何をしているの! と体育館を指差しながら叫ぶ」

 その声に反応したのか、視線を泳がせていた影法師はしっかりとおまえさんを捉えた、その時。

「おまえもダメだ……探さないと、探してあげないと……」

 という成人男性の声がおまえさんの真横から聞こえてきた。さらにさっきまでいたはずの影法師が忽然と姿を晦ましていることもこの時をもって気が付く。《アイデア》チェックだ。

 萩村 《アイデア》85 → 02 クリティカル

「んげ、このタイミングでクリティカルはマズい……」

 マズいねい。じゃあ萩村はずっと見ていたはずの人影が気が付けばいなくなっていたこと、さらにさっきの真横からの声から、自分は人間ではない得体のしれないものと遭遇してしまったのではないかと考えてしまう。こちらが反応できないスピードで近づいてきた謎の存在に恐怖し、鳥肌が立つ。1/1D4の《SAN》チェックだ。

 萩村 《SAN》50 → 08 成功

「成功ね。じゃあその影法師がいたところまで向かうわ。なにか落ちているかもしれないし。恐る恐る警戒しながら近づく」

 無事に辿り着くことができたねい。さっきまで影法師が立っていたところにはなにも落ちていない。だけど、微かに甘い匂いか漂っている。《生物学》または《アイデア》でこの匂いについて調べられるよ。

「《生物学》はないから《アイデア》で判定するわ」

 萩村 《アイデア》85 → 82 成功

 じゃあ萩村はこの匂いが植物……何かの花の匂いだってことに気が付いたよ。何の花かはわからないけどねい。

「気味
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