クロノスを喰らうもの
Part.11
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ただけましたか。どうやらあなたは聡明な人間みたいですね。さぁ、我々と共に行きましょう」
「り、リコッ! ダメだ、行くな!」
「……大丈夫マサト。大丈夫だから」
と優しく微笑むと、理子は懐からキラリと光るものを取り出しました。……それは、探索者の皆さんが持っている【祝福されし短剣】と同じ剣でした。おそらく猟犬対策に持たされていたのでしょう。……《アイデア》チェックをお願いします。
古美門《アイデア》75 → 75 成功
勇儀 《アイデア》55 → 14 成功
咲夜 《アイデア》80 → 34 成功
遊星 《アイデア》70 → 19 成功
京楽 《アイデア》70 → 09 成功
《アイデア》に成功した皆さんは彼女が今からやろうとしていることに気が付きます。そしてその予想は的中し、理子は短剣の切っ先を自らの目のあるところまで持っていきました。
「ま、まさか! 理子ちゃん! それはダメだ!」
「お、おい! まさか自分の目を……!?」
「これはいかんな! 理子ちゃんに《組みつく》よい!」
「待て! 止めるな! 様子を見るぞ!」
「そんな悠長なことを言っている場合ですか!?」
「落ち着きたまえ、加納の動きを見てから行動しても遅くない! GM、加納は今どんな様子だ!?」
あなた達と同じように理子の真意に勘付いた様子で、狼狽えています。そして叫びます。
「馬鹿な真似はやめなさい! あなたは自らの脳が如何なる価値を持つか分かっていません! あなたはクロノスの神から授かったその脳がどれだけ素晴らしいものなのか、まったくわかっていません! 我々ならそれを有効活用できます! あなたの力を十二分に発揮できる環境を用意することもできます! 不自由のない生活も送らせてあげられるのです! だからやめなさい!」
「奴のあの言いよう……奴の目的は理子くんの脳みたいだな。メタ発言だが、やはり奴の正体は神話生物ミ=ゴだったか。……ここは見守ろう」
「……そうだねぇ。目を背けないで、しっかり見届けてあげようじゃないか」
「ああ、そういう……。わかった。俺も彼女の覚悟を無駄にしない。見守ろう」
「そんな! 止めないんですか!?」
「よくよく考えてみたまえ。ここで理子くんの目を潰さずに済んだとして、そしてこの場を一時しのぎで逃げ切ったとして、加納の背後にある組織が理子くんをこのまま逃がすと思うか?」
「……そういうことかい。あの目がある限り、理子ちゃんはミ=ゴから狙われ続けるということかい」
「それに別個体の猟犬がまた来る可能性がある。あの目のせいで、いやでも理子ちゃんは過去と未来を見ることができるんだからね。先のリスクを考えるなら、彼女の選択は正しい。見守って
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