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社会人共がクトゥルフやった時のリプレイ
クロノスを喰らうもの
Part.10
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、どうすれば食べられるんだろう……?」

「知るかアホ。あたしの番だ。と言っても緊張症じゃ特にロールプレイはないねい。とりあえず体をガチガチにして突っ立っておこう」

「私の番です。隣に立っている理人くんを前に出しつつ、さらに【ぬくもりハウス】で借りたあの写真を取り出して理子ちゃんに語りかけます。理子ちゃん、この写真を見てください! ほら、この写真に写っている自分の姿をよく見てください!」

「うぅ……あぁ……そ、それが……わた、し……?」

「そうです理子ちゃん。理子ちゃんはこうして、心の底から、みんなで笑い合うことができていたんですよ? この写真で楽しそうに笑うあなたの隣にいるこの少年、覚えていますか? 理人くんですよ」

「ま……さ、と……?」

「そうです。あなたのことをまるでお姉さんのように慕っていた理人くんです。そして、私の隣にいるこの子がその理人くんです。理人くんはあなたのことを数年たった今でも覚えていたんです。そして会いたいと、あなたのことを捜してほしいと、アルバイトで手に入れたなけなしのお金を全部使ってでもあなたとの再会を強く願ったのです。……ここでダメ押ししましょう。理人くんに小声で……いえ、堂々と話しましょう。理人くん、きっと理子ちゃんは私の言葉よりも、あなたの言葉を真に欲しているはずです」

「十六夜さん……」

「話しかけてあげてください。理子ちゃんは最後まで、完全に記憶を操作されてしまう寸前まで、あなたの名前と思い出を頼りに正気を保ち続けていました。理子ちゃんにとって、あなたはそれほどまでに大切で、そして大きな存在だったんですよ。あなたが語りかければ、あなたの言葉をありのままに伝えれば、きっと理子ちゃんに届くはずです。……理子ちゃんではなく、理人くんに《説得》を使います」

 ……いえ、そこまでロールプレイをしていただいてサイコロで判定なんて無粋でしょう。自動成功です。理人くんは咲夜の言葉を受け、変わり果ててしまった理子に向かって叫ぶように語りかけます。

「リコッ!!」

「……ま、まさ……と? マサト……なの?」

「ああ、そうだよリコ! 俺だ! 理人だ!……ずっと。ずっとおまえに会いたくて、捜していたんだ」

「うう……」

「でも1人じゃどうしても見つからなくて……それでも、ここにいる探偵さんたちや刑事さんのおかげでこうしてまたおまえと会えた!」

「うううっ……」

「遅くなっちまってゴメンな……何があったのかはわかんないけど、でも! おまえは1人じゃない! 俺がいる! クロノス様が何だ! そんな胡散臭い神様なんかよりも俺の方がおまえを、何倍も、何十倍も、何百倍だって幸せにできる! 幸せにしてみせる! だから……いい加減目を覚ませッ!」

「……っ!」

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