クロノスを喰らうもの
Part.8
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ですか。無理もないですね。本当にわかりませんか、理子ちゃん。この男の子とは昔、とある場所で長い間同じ時を過ごしていたんですよ」
理子は訝し気に見つめ返すだけで特に反応しません。
「……【ぬくもりハウス】。覚えていませんか? あなたがここに来る前に、預けられていた児童養護施設のことです」
「……! ! !?」
【ぬくもりハウス】の言葉を聞いた理子はピクリと眉を動かして反応します。そして、改めて理人を見た後になにか動揺しているようです。先程までの虚ろな表情が崩れかけています。
「お、これはここで《説得》すれば行けるかもしれないねい」
「だな。洗脳を解かすことができるかもしれない」
「ですね。GM、《説得》で判定します」
おっと。残念ですがそうはいきませんね。
動揺の色を見せた理子でしたがそれはすぐに収まり、元の無表情に戻ってしまいました。そして壁に掲げられている時計を見ます。
「……もう時間ね。あと1時間もすれば儀式が始まるわ。そろそろ出かけないと。じゃあ皆さん、御機嫌よう。【クロノス様】が作る新しい世界でまた会いましょう」
と言って歩き出します。
「おっと、行かせるわけにはいかないな理子くん。と言って刺股を構える」
「ボクは入り口を塞ぐように立つ」
「あたしも前に出ようかねい」
「俺も前に出る。今のうちに睡眠薬をガーゼに染み込ませておこう」
「私は固まっている理人くんを守るように前に立ちましょう。あと先生たちとは少し離れた場所に移動します」
わかりました。どうぞ続けてください。
「理子ちゃんは普通にこちらに歩いているのかい?」
はい。なにも気にした様子もなく歩いてきます。戦闘開始です。
「俺が一番手だ。睡眠薬を染み込ませたガーゼを理子ちゃんに嗅がせる。《こぶし》で判定させてくれ!」
どうぞ。
遊星 《こぶし/パンチ》50 → 12 成功
それでは理子の《回避》判定。
理子 《回避》?? → 10 成功
理子は遊星を躱して歩き続けます。
「なにっ!?」
「次はあたし。理子ちゃんに対して《組みつき》だ。ただし優しく、軽く動けないような感じでやる」
勇儀 《組みつき》75 → 72 成功
「成功だ。もう《回避》できまい。動きを封じさせてもらうよい!」
ところがどっこい。この理子はそんな常識通じません。再び《回避》判定。
理子 《回避》?? → 82 成功
勇儀が理子を取り押さえようと動きますが、やはり理子は難なく躱して歩いてきます。
「82で成功!? こいつの《回避》はどうなってんだい!」
「十六夜さんは理人くんを守っているし京楽警部は入
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