クロノスを喰らうもの
Part.5
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あると。つまり守秘義務は私たちにありません。なのでいいでしょう。知りたいと言うのならば教えます。私たちは訳有って祟道理子という少女を探しているのです」
「私たちと同じか。……あ、GM。今のはプレイヤー発言だ」
はいはい。
「ところであなたたちは、ここの地下で妙な生物と交戦しましたか?」
「ああ、なんか意味の分からんバケモノがいきなり壁の中から出て襲ってきたな」
「猿と虫を足して2で割ったようなやつだったな」
「あたしが蹴り殺しちまったけどねい……」
「というかどうしてそれを知っているのですか?」
「予兆があったのでなんとなくですけどちょっと待ってください。け、蹴り殺したのですか!? 空鬼をっ!?」
「空鬼? あのバケモノの名前かな?」
「え、ええ。次元と次元の間を移動する怪物です。おそらくあなたたちが遭遇したのはその中でも弱い部類のやつだったのでしょう」
「STR22、SIZ24の空鬼が弱い部類なのか?」
そういうことにしといてください。
「その怪物は壁の中から出てきたのですよね? その壁には何か、奇妙なものとかが描かれていませんでしたか?」
「あったな。ちょっと正気を失いかけたが。アレはただの絵じゃないな」
「絵というよりも図形に近かったかなぁ」
「そんなにペラペラしゃべって大丈夫なのかい?」
「こっちとしてもあれの正体がわからないわけだしな」
「向こうから喋らせて情報収集しようって魂胆さ」
「やはりそうでしたか。その壁に描かれていたのは、おそらくとある神を模して図形化したものでしょう」
「とある神? どんな神だ?」
「私もその神の名は知りません。ですがそれが『時』と『次元』を統べる存在であることだけは知っています。おそらく『時』と『次元』を統べる神の肖像が一種の『孔』となり、次元の彼方から空鬼が出現したのでしょう」
「何を言っているのかはさっぱりわからないけどねい、要するに地下の図形を描いた奴はその時の神様とやらと交信を取ろうとしていた頭のおかしい奴ということかい?」
「その認識でいいと思いますよ」
「理子ちゃんはそんな人たちに捕まってしまったのですか……助けてあげないといけませんね」
「その通りです。そこで私からの提案なのですが、どうです? 私たちと手を組みませんか? 私たちの目的とあなたたちの目的はおそらくほとんど一緒、あるいは目的を達成する過程で必要なことでしょう? 敵の敵は味方というやつです。どうですか?」
「うん、断る」
「即答かい。でもあたしもお断りだねい。おまえらは胡散臭すぎる」
「私たちが言えたことではありませんけどね。勿論私も反対です」
「どちらでもい
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