クロノスを喰らうもの
Part.4
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の感情の大きさは計り知れません。
「議員が来てから【クロノスの光】は徐々に、得体のしれない宗教儀礼に傾倒し、当初の理念を離れ【宇宙との交信】を目的としたカルトじみた組織に変貌していったのです。私は何回も抗議しましたが、気付けば私の権限の大半がなくなり、学校から遠ざけられてしまったのです……。自殺事件が起こったのはそれからしばらくしてからでした。名前を見て間違いなくあの女が何かしたと思った私がここにきてみればこの有様……。新しい校舎は長野県の面金村という廃村だそうです」
「そうだったんですか……それは酷いですねぇ」
「御気の毒に……」
ではそのような情報を得たところで、京楽の携帯電話が鳴り響きます。
「誰から電話がかかってきたのかな?」
あなたの上司です。
「出ようか。もしもし。京楽だよぉ?」
「やあ京楽。捜査は順調に進んでいるかね?」
「まぁ進展はありましたよ。まだ報告できるような段階ではありませんがねぇ。ところで何用で?」
「奥多摩山中で発見された自殺体の検死結果が出た」
「! 詳しく聞かせてもらおうかねぇ」
「ああ、説明する。まず男子児童の体内から麻薬の陽性反応が出た。濃さからして死ぬ前に摂取したとみて間違いない。それからもう1つ。死体の目の傷だが……検死官が言うには、これは他人が付けたというより、自分で付けた可能性が高いらしい」
「……麻薬を摂取したのち、何かがあって自分で自分の目を引き裂いた、と? 小学生の男児がかい?」
「ああ……京楽。これは思った以上に厄介な案件かもしれん。くれぐれも気を付けて捜査してくれ。限界ならば応援も手配しよう」
「わかったよ。それじゃあ。と電話を切る」
さて、探索組にシーンを移しましょう。旧校舎跡を調べていたあなたたちはその足元に、埃を被った鉄板を見つけます。まるで観音開きの扉のようです。人1人分は通れそうです。
「開けるか。GM、鉄板は3人がかりでどかせそうかい?」
はい。余裕でどかせるでしょう
「じゃああたしと古美門、遊星の3人がかりで開けよう」
「いいだろう」
「よし、いくぞ。せーのっ!」
では鉄板を開けると、そこには地下へと続く階段がありました。
「京楽警部と十六夜さんを呼ぼう。京楽警部、十六夜さん! こっちに来たまえ!」
「呼ばれたので行きましょう。元代表に会釈して先生たちのもとに向かいます」
「ボクも携帯電話をしまって古美門先生の所に行こうかねぇ。そして足元に広がる階段を見る。これは……地下への入り口かい?」
「先程見つけたんだ。さて、入るかい?」
「全員で行くか、それとも見張り組と探索組に分けるか……悩ましいですね」
「全員で行った方
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