第40話:哀れな蜘蛛
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ぐぐ…」
【あ、生きてる】
ゆっくりと起き上がる女に全員が思わず呟いた。
「ぐっ…何て恐ろしい子供達なの…何回か天国への扉が見えたわ…」
「安心しろ、お前は天国じゃなくて地獄行きだから」
「うるさいわよ!!っていうか、あんたらどういう神経してんのよ!!ギガハウスに着いていきなり攻撃を仕掛ける普通!?」
「だってお前の都合に一々付き合ってられないし。それに戦う時は常に全力で敵を叩き潰すのが相手への礼儀だってキリハさんが言ってたぜ」
「捨てちゃいなさいそんな礼儀!!ああもう、今回ばかりは頭に来たわ!!泣いて謝っても許してやらないからね!!」
女の姿が徐々に変わっていく。
まるで蜘蛛のようで、所々に人間だった時の名残がある為、普通のデジモンにはない不気味さがある。
「それがお前の正体か」
「そう、私はアルケニモン。私の正体が見られて、あなた達幸せなのかしら?それとも不幸なのかしら?」
「そりゃあどういう意味だ?」
「蜘蛛の姿の私と戦って、あなた達に勝ち目は無いのよ!!」
パイルドラモンHMに飛びかかるアルケニモン。
「…ふん」
しかし考えて欲しい。
変身してデジモン形態になったのはいいが、パイルドラモンHMから受けたダメージは全く回復していない。
その上アルケニモンの相手はオメガシャウトモンやジークグレイモンと肩を並べて戦えるパイルドラモンHMなのである。
…結果は数分後に明らかとなった。
「…またつまらぬ者を殴ってしまった」
「そ…そんな…この私が…!?」
あっさりと返り討ちにされ、ボロボロとなったアルケニモンが横たわる。
「取り敢えずお前はここで倒す。お前を倒せばダークタワーをデジモンにすることは出来なくなるからな」
腕から光針を出し、アルケニモンに向けた。
「お前にいくつか質問がある。お前は何でデジタルワールドを荒らすんだ?どうしてダークタワーをデジモンにすることが出来るんだよ?」
大輔の言葉にアルケニモンは嘲笑を浮かべた。
「何て無意味な質問なんだ…何故デジタルワールドを荒らす?それが私の生きる目的だからだよ!ダークタワーにしてもダークタワーの本当の意味も知らないお前らに説明したって、理解出来ないだろう」
「そうかい、答える気はねえと。まあ、これだけは分かるぜ?お前を倒せばデジタルワールドを荒らす奴が消えてダークタワーデジモンが生まれないことくらいはな。みんなもいいな?アルケニモンを倒す」
タケルとヒカリはあまり良い顔をせず、京と伊織は特に動揺していた。
京達が何か言う前に大輔が口を開いた。
「見たくねえ奴は向こう行ってろ。こいつみたいな奴はあの戦いで嫌って程見てきたからな
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