機動戦士ガンダム
2287話
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実際には量産型Wとニュータイプ研究は同じではないのだが。
「ああ。だからこそ、感情の類は存在しない。決められた事を決められた通りにやる事しか出来ない。今回の件も、このホワイトベースに俺やメリルが乗っているのを確認し、ルナツーから連絡があった通りだと判断したからこそ、これ以上はもう用事がないと判断して通信を切ったんだろうな」
実際には、ホワイトベースに乗っているのが少将や中将のような将官の類なら、もう少しゆっくりと情報収集するような真似をしたかもしれないが……この中で一番高い階級を持つのは、大尉のリードだしな。
情報を聞く必要もないと判断したのだろう。
実際、リードはルナツーで尋問を受けて、知ってる情報は洗いざらい喋っている筈だし。
その辺の情報についても、当然のように本拠地の月には知られているということなのだろう。
「艦長、ルートの指示来ました」
「分かった。そのまま進んでくれ」
「ちょっと待て! あのような存在の言葉に唯々諾々と従っていいと思うのかね!?」
不意に、リードの口からそんな叫びが漏れる。
いや、今更何を言ってるんだよ。
既に月に向かうというのは決まっていた事だし、当然月でもそれは理解している。
なのに、この状況でいきなりそんな我が儘を言われても、どう対応すればいいのか困るというのが、正直なところだ。
量産型Wに蔑ろにされたのも、このような態度を取っている理由なのだろう。
「落ち着け。元々ルナツーからこっちに関する連絡は入っていて、向こうはそれに従っただけだ。……それとも何か? お前はホワイトベースが近づけば、リーブラに攻撃されると、そう思っているのか?」
「それは……」
言葉に詰まるリード。
まぁ、俺とメリルがいる前で、そのような事を言える筈もない。
もし言えば、それこそ色々と不味い事になるのは確実なのだから。
「なら、取りあえず指示されたルート通りに移動しろ。それに、ガンキャノンはともかく、ガンダムの修理は絶対に必要だろ? それが出来る施設がある場所は少ないんだ」
そう言われると、リードとしても沈黙するしかない。
実際に今の状況を考えると、MSの修理は絶対条件なのだから。
もしここで月に行くのを拒否した場合、ルナツーで得られた食料や水はともかく、MSの補充分やら何やらはすぐにどうしようもなくなってしまう。
そして、ホワイトベースが月から離れれば、シャアが襲ってくる可能性は高い。
聞いた話だと、シャアを撃退はしたものの、機体に損傷らしい損傷は与えていないらしいし。
そして、月は言うまでもなくジオン公国の本拠地たるサイド3のすぐ側だ。
援軍を呼ぶのは、そう難しい話ではないだろう。
つまり、ここまで来た時点でホワイトベースに
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