暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2286話
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シャアが待ち受けている。
 もっとも、シャアにどのような被害を与えたかによって、その時の難易度は大きく違ってくるのだろうが。
 とはいえ、ホワイトベースが月でゆっくりしている間に、シャアの部下達も再度の補給を済ませる可能性が高い。
 そうなると、結局また最初からやり直し……いや、シャア達はガンダムやガンキャノンの性能を知り、アムロやカイのパイロットとしての技量を知る事になり、より倒すのが難しくなるのは間違いない。
 セイラの本心を知っている身としては、シャアを殺されるというのはどうあっても困る事なのだが。
 だからといって、シャアによってアムロが殺されるという事も、出来れば避けたい。
 その辺のバランスを取るのが難しいんだが……さて、どうしたものだろうな。

『艦長のブライトだ。我々は無事にあの赤い彗星を撃退する事に成功した。これにより、敵の追跡は受けるかもしれないが、もう追撃はないと思ってもいい。これよりホワイトベースは全速力で月に向かう。安心して欲しい。恐らく、月に到着するまで戦闘はもう起きない筈だ』

 ブライトが通信を使って艦内に放送を行う。
 それは俺達というより、避難民に向けてのものだったのだろう。
 もう戦闘が起こる事はないので、安心して欲しいという意味を込めて。
 避難民というのは、当然のように一般人が殆どだ。
 もしかしたら軍の関係者もいるかもしれないが、それでも軍人ではなく、軍に何らかの品を納入しているといったような、そんな者達。
 だからこそ、今のブライトの放送は避難民達を落ち着かせるという意味では大きな効果を持ったと言ってもいい。
 避難民達は、もう戦いが起こらないと知り、今頃は心の底から喜んでいる事だろう。
 とはいえ、それが本当に真実となるかどうかという確証はないのだが。
 シャアのように異名持ちの存在というのは、普通と違う事をするからこそ、大きな戦果を上げられる。
 そういう意味では、向こうの戦力がもしシャアだけしかいなくても、そのまま追撃を仕掛けてくるという可能性は十分にあった。
 特にシャアのS型は通常のS型よりも高い機動力を持っているので、それこそホワイトベースまで急速に近づいて艦橋にザクバズーカを撃って即座に離脱……といった方法をとるという事も、十分に考えられる。
 いやまぁ、そんな真似をすれば月に見つかるのは確実だし、何より月に近づく必要があるので、今のシャアにそんな事をするような精神的な余裕があるのかどうかは、話が別だが。

「取りあえず、これで一安心といったところか」

 呟き、そのままガンキャノンから降りる。
 本来なら、ガンキャノンから降りたらすぐにでもメカニック達による整備が行われるのだが……俺の場合は今回特に戦闘に参加したりといったことはしていなかったので
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