機動戦士ガンダム
2285話
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さん。食器は私達が片付けますから、格納庫に行って下さい」
そう俺とメリルに声を掛けてきたのは、カツ、レツ、キッカという子供3人を従えた――という表現は相応しくないかもしれないが――フラウだった。
何でここに? と思わないでもなかったが、食器を片付けてくれるのなら、それに甘えるとしよう。
「お片付け、する!」
フラウが連れていた子供のうちの1人、キッカだったか? そのキッカがそう言うのを見て、俺は頷く。
「分かった、頼む。だが、食器を片付けたら、すぐにお前達も避難するんだ。……いやまぁ、避難って言い方はどうかと思うけどな」
このホワイトベースの中で避難をするという表現は、あまり相応しくはないだろう。
とはいえ、他に相応しい言葉が見当たらないのも事実である以上、それはしょうがなかった。
「はい、分かりました」
そう言ってフラウが頷くが……その表情には、当然のように不安の色がある。
もっとも、その不安は自分達がシャアに狙われているといった不安もあるが、それだけではなく、アムロがMSで戦いに出るという不安もあるのだろう。
寧ろ、そちらの不安の方が強い可能性もある。
もしかして、今回の戦いではアムロがシャアと戦うというのを知っているのか?
その一件は別に機密という訳ではないので、知っていてもおかしくはないのだが。
それに、ホワイトベースのこれから……そしてアムロのこれからを考えると、アムロにはMSの操縦技術を磨いて貰う必要があるのは間違いなかった。
……何とかルナ・ジオンに勧誘が成功すれば、その辺を心配する必要もなくなるのだが。
「取りあえず、心配するな。アムロは無事に帰ってくるからな」
それは、決してお世辞でも何でもない。
シミュレータとはいえ、俺が訓練した事によって、アムロは以前に比べれば間違いなく腕を上げている。
恐らく、本当に恐らくの話ではあるが、原作のアムロよりも間違いなく腕は上がっているだろう。
そもそも、原作だとアムロ以外にMSを操縦出来る人物はホワイトベースにもリュウやジョブくらい、それもシミュレータのみという有様だったのだから。
それを考えると間違いなく純粋な技量という意味では、原作より上でもおかしくはない筈だった。
「あ、その……ありがとうございます!」
頭を下げて感謝の言葉を口にするフラウ。
フラウにしてみれば、そんな一言であっても十分に嬉しかったのだろう。
ともあれ、そんなフラウや3人の子供を残し、俺とメリルは格納庫に向かうのだった。
「で、まだ向こうは仕掛けてこない、と」
ガンキャノンのコックピットで待機しながら、呟く。
ちなみに、当然の話ではあるが、現在の俺は連邦軍のパイロッ
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