第七千五百十四話 都会と軍隊の病気だった
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第七千五百十四話 都会と軍隊の病気だった
日本はかつての日清日露の二つの戦争のことを思い出してそのうえで台湾にこんなことを言いました。
「あの時のことは貴女もご存知ですね」
「二つの戦争のことですか」
「はい、私はあの時困ったことがありました」
その困ったことは何かといいますと。
「脚気ですが」
「あの病気ですね」
「今はどうしてなるのかわかっています」
その原因ははっきりしています。
「ビタミンB1不足です」
「それでなってしまいますね」
「江戸時代から問題になっていました」
「亡くなられた人もいますね」
「上司の方でも」
「とかく深刻なお話でしたね」
「脚気、結核、梅毒が」
この三つの病気が、でした。
「私にとって悩みでした」
「今は三つ共何ともないですが」
「かつては違いまして」
それで軍隊でも脚気に苦しめられていました、足がむくんで動けなくて酷いと亡くなるのでは困るのも当然でした。
第七千五百十四話 完
2019・1・10
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