三十四匹目
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青い女が僕を覗き込んでいた。
なぜか裸で、しかもロリ巨乳。
「おはようございます。ごしゅじんさま」
んー……………………………誰?
「てぃあ。わたしはてぃあ。ごしゅじんさまがつけてくださった名まえですよ?」
ティア? えーっと…そう、スライムにつけた名前だ。
スライムは始め白痴で善悪を持たないと書いてあったからイノセンティア(純粋な者)とティア(水滴)からとったのだ。
ん? 待てよ? スライム?
「ごしゅじんさま?」
僕を覗き込む女…少女は青く、それでいてかすかに透けている。
眼窩にはまる瞳に瞳孔はなく、ビー玉のようにキラキラと耀いていた。
「お前ティアか!? スライムの!?」
「やっと気づいてくれましたねごしゅじんさま」
うっそだろう!?
「ティア。取り敢えず整理するから待って」
この透明美少女がティア?
昨日のスライム?
なんで? どうして? 美少女スライムなんて生まれてこのかた見たことない。
「ティア。どうして人の形を? なんで話せるんだ?」
そう。スライムは白痴のはずだ。
「ごしゅじんさまがわたしに命のかけらをそそいでくださったからですよ。
覚えてないんですか?」
命の欠片?
そうか! あの時そそいだ魔力!
「ちなみにこの体はごしゅじんさまのこのみ………のはずです」
「そのロリ巨乳が?」
「柔らかくてほうようりょくはあってほしいけれどじぶんより背がたかいのはいや、というごしゅじんさまの本心を」
「僕の心丸裸にしないでくれる!?」
「本当はもふもふがいいのでしょうけど、だいたいあんとしてのきょにゅーです」
「あ、うん…もう勝手にして」
「なるほどのー。ま、よかろう。ちゃんとそだてるんじゃぞー」
「んななげやりな…」
お婆様は面白がっているのでお母様とお父様に視線を向ける。
「そうですねぇ……。まず服を創ってあげるところから始めたらどうですか?」
「ペットはちゃんと育てるんだぞシラヌイ」
ダメだ。家の大人が頼りにならない。
仕方ないので朝食のあと(ティアは僕の後ろに控えていた)部屋に戻った。
机に座り、改めて立っているティアを見る。
うん…かわいい。
ん?
「ティア。その目はどうしたの?」
「これはすらいむこあです。部屋のすみにおいてあったので目にしました」
「大丈夫なのか? そもそも別の存在だろう?」
「私はごしゅじんさまがそそいでくださった命があるので他のこよりつよいんです。
だからわたしがとり込めば私の一部になるんです」
へー…それは面白い
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