第6章:束の間の期間
第190話「打てる手」
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で取れる行動は大きく分けて三つ。一つ目は異常の解明。幽世と現世の境界を薄めている原因を解明する事。二つ目は今回の状況に誘導した存在に備え、力を磨く事。三つ目は個人でも組織でも構わないから、協力を求める事だな」
「……やはり、それしかないわよね」
解析するか、力を磨くか、助けを求めるか。
現状、情報が少ない今はそれしかできないと、優輝は言った。
「並行して行えるのは、多くて二つ。手分けすればその限りではないが……」
「私達の伝手はそこまで多くないわね。いくつかはあるけど……」
「使える伝手だけ使って、後は前者二つを頑張ればいいかな」
「それが妥当だな」
一応、優輝達にはジェイルと言う強力な伝手がある。
しかし、彼は次元犯罪者なため、おいそれと助力を求める事は出来ない。
特に、監視がついている今は、絶対に無理だった。
「……と、言っても、その使える伝手のほとんどが今回の当事者なんだけどね」
「……そういえば、そうね……」
管理局は元より、土御門も他の式姫も。
全て、今回の幽世の大門の当事者となっている。
伝わっていないのは、以前リインの誕生に立ち会うためにベルカに言った時に知り合った、教会の者達ぐらいだ。
「なら、しばらくは力を磨くだけだな」
「そうなるねー」
「私達も再召喚されたばかり。力を再確認するためにも、近い内に体を動かさないと」
そんな会話をしている内に、三人は八束神社に着いた。
「……って、あれは……鈴?」
「あ、ホントだ。那美もいるね」
すると、そこには鈴と那美がいた。
「あ、優輝君達だ。どうしたの?」
「ちょっと山菜を取りにね。そっちこそ、どうしたの……って、霊脈ね」
那美が優輝達に気付き、椿も鈴が何をしているのか察する。
「うん。霊脈で何かできないか探ってるみたい」
「そう言えば、何気にあまり活用していなかったわね」
「治療と再召喚ぐらいだな」
そこで、霊脈を調べるのに集中していた鈴が、優輝達に気付く。
「あら、貴方達、どうしてここに?」
「三人共近所に住んでて。山菜を取りに来たんだって」
「そういう事。確かに国守山は霊脈の影響で山菜が豊富だものね」
霊脈はそこにあるだけで土地を豊かにする効果もある。
そのために、国守山には山菜が多く存在しているのだ。
「それで、何か活用出来そうかしら?」
「そうね……式姫の召喚以外は、今の所思いついていないわ。でも、この霊脈は普通よりも大きいわ。何かに使えるのは間違いないわ」
「それは重畳。御札を渡しておくから、用途が見つかったら連絡して頂戴」
「ええ」
会話はそこで切り上
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