暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
聖夜にシャンパンで乾杯を・2
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「……どうぞ、『ベリーニ』です」

「あら、確かイタリアの画家の名前だったかしら?」

「はい、イタリアルネサンス期の画家、ジョヴァンニ・ベリーニの展覧会が開かれた際に、その作品を見て感銘を受けたバーテンダーが作ったとされています」

「中々勉強熱心だな、早霜は。感心感心」

「あ、ありがとう……ございます…………////」

 褒めてやるとすぐに赤くなる癖は治らんけどな。





「シャポンは諦めるわ。代わりにブーダンが食べたいわ」

「ブーダン?なんだそりゃ」

「ソーセージよ、知らないの?」

「聞いた事ねぇなぁ」

「いい?ブーダンっていうのはーー」

 ブーダンってのは玉ねぎや豚の脂、それと豚の血を使って作る……所謂ブラッド・ソーセージって奴だった。血を使って作ると全体的に黒ずんだ仕上がりになるため、黒ブーダンと呼ばれるらしい。それとは別に豚の挽き肉をベースに卵、パン粉、牛乳(地域によってはキノコも)を加えて腸詰めにした白ブーダンも存在する。そしてこの白ブーダン、クリスマスの定番メニュー……らしい。古きよきフランスのクリスマスの定番コースは、夜遅くに元気な家族は教会のミサに行き、留守番をしている老人達がその間に白ブーダンを加熱(焼く、煮る、揚げる、なんでもいいらしい)しておく。そして帰ってきた家族皆で熱々な白ブーダンを頬張るんだそうな。何となくだが、初詣行って帰ってきて甘酒啜るのがイメージできた。

「だから、白ブーダンが食べたいのよ」

「食いたい、って言われてもなぁ……」

 生憎とウチらどこぞのイケメン検事が通う、強面のマスターが何を頼んでも『……あるよ』と何でも出してくれるBarではない。むしろ深夜に繁華街の片隅で開いてる食堂の方がイメージは近い。あの食堂の店主よろしく、ある物なら大概の物は作れるが、無いものは出せない。……あ、貰い物だが、レモンとパセリの香りを付けた白いソーセージがあったな。

「よし、白ブーダンじゃねぇが白いソーセージで美味いツマミ、作ってやるよ」



《米にも合うぞ!ソーセージとジャガイモのアヒージョ》※分量:2人前

・ソーセージ(お好みのでいいが、ハーブで香り付けされてるのがオススメ!):8本

・ブロッコリー:1/4株

・ジャガイモ:小さめの2個

・マッシュルーム:4個

・ニンニク:1片

・赤唐辛子:2本

・オリーブオイル:大さじ4

・塩、粗挽き胡椒:各少々

・醤油:小さじ1

※お好みでバゲット等を準備しましょう。




 さて、作るとしようか。まずは材料の下拵えから。ソーセージは長さにもよるが斜めに半分の長さになるように切る。ジャガイモは一口大、マッシュルームは縦
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