三十二匹目
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
どうやら僕は魔法関連で言えばサラブレッドらしい。
お父様はハイエルフという魔法に特化した種族だ。
お母様は妖仙玉藻の娘で仙術など自然系魔法の素養が高い。
そんな二人の間に生まれた僕が魔法が苦手な訳ない!
で、そんな僕が今何をしているかと言えば…
「その調子です御坊っちゃま。大分当たるようになりましたね」
ナイフを投げていた。
執事のメッサーがナイフ投げをしているのを見掛けたので、教えて貰っていたのだ。
「ところ御坊っちゃま。どうしてナイフ投げを教えて欲しい等と?」
「ん? ナイフたくさん持ってるからね」
魔力というのは使えば使うほど総量が増える。
まるで筋肉のように。
だから僕は魔力に余裕がある日は寝る前にディアマンタイトナイフを錬成する事にした。
さいきんはほぼ毎日錬成しているので、かなりの本数になっている。
そして、ディアマンタイトナイフ一本でだいたい僕の魔力は空になる。
魔力を空にし、ベッドに潜り込めば翌日には全快している。
子供の回復力ってすごいって改めて思う。
「そうなのですか?」
「うん。寝る前に錬成するの」
的になっている木に向かってナイフを投げた。
今投げているのはメッサーから借りた物だ。
「すごく今さらだけど、木にナイフ投げていいの?」
「タマモ様とブライ様から許可は頂いております。この木は随分昔に枯れた物の、退かすのも面倒との事です」
言われてみればもう夏だというのに葉がない。
ナイフを投げるとトスッと木に刺さった。
昔…前世の頃から物覚えはいい方だったけど、この体は以前にも増して物覚えがいい。
もはやチートだ。
投げたナイフを回収して、投擲位置に戻る。
「メッサー、これ返すね」
「もう宜しいのですか?」
メッサーがちょっとだけ寂しそうな顔をした。
「んーん。コツは掴んだからさ。自分で創ったナイフでやってみようかなって思ったんだ」
「ほう。御坊っちゃまの魔法を視れるとは」
「そんな大した物じゃないよ。
ジェネレートアイスナイフ」
氷のナイフを生成し、木に投げる。
木に当たりはしたけどパキャン…と音を発てて割れた。
「んー………」
「御坊っちゃま? 如何されましたか?」
「んー…。なんでもない」
今度はもっと力を込めてナイフを作ろう。
「ジェネレートウォータライトナイフ」
温度もかなり低い。氷は温度が低ければ低いほど結合力が強い。
まぁ、これは物質全般に言える事なんだけどね。
「いけっ!」
今度は刺さった。
「メルト」
投げたナイフを構成する水への支配権を行使して、氷
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ