機動戦士ガンダム
2282話
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「そうだな。強いか弱いかとなると、相当に強い。軍事拠点という意味ではルナツーもそうだったが、3つの機動要塞にはとんでもない威力の兵器が搭載されているらしい。それを考えると、その範囲内にホワイトベースが入り込めば、こっちの勝ちだな。幸い、ルナツーを占拠したルナ・ジオン軍の方で月に連絡はしておいてくれるって話だったから、ホワイトベースが近づいても攻撃される心配はない」
「つまり……シャアとかと遭遇しても、戦わずに月に向かった方がいいってのか?」
「そうなるな。勿論、場合によっては戦わないといけないといった事もあるだろうけど」
シャアはMSパイロットとしてだけではなく、指揮官としても高い能力を持っているのは確実だ。
そうである以上、こちらとしても迂闊にその能力を発揮出来るような行動は控えた方がいいのは間違いないだろう。
「うげぇ。嘘だろ? シャアと戦うのかよ」
「……少しはやる気を見せたらどうです?」
嫌そうな、それこそ心の底から嫌そうな表情を浮かべたカイに対し、そんな風にメリルが告げる。
カイも、メリルからの言葉だったからだろう。数秒前に浮かべていた嫌な表情を消し、慌てたように口を開く。
「いやいや、やる気がない訳じゃないですよ。ただ、今回のような場合はただ闇雲に突っ込んでも、それこそシャアの思い通りじゃないですか。ここはやっぱり慎重に行動した方がいいですって。幸い、ルナツーで食料や水は十分に補給出来たんですから」
カイの言う事にも、一理あるのは間違いなかった。
実際にルナツーでは、こちらが予想していたよりも大量の食料や水を補給物資として渡されたのだ。
……まぁ、ルナツーを占拠したダグラス達にしてみれば、ルナツーにある物資は現在はルナ・ジオン軍の物だが、ルナツーを返せば、それはまた連邦軍の物になるのだ。
ルナツーを引き渡す時にわざわざ月まで持っていくのであれば、話は別だが。
ただ、連邦軍が備蓄していた食料は決して不味い訳ではないが、同時に美味い訳でもない。
そうである以上、ダグラス達もわざわざ月に持って帰る必要はない。
あるいは持って帰るにしても、参考程度の代物だろう。
……マブラヴ世界の合成食を食べさせられている者達にしてみれば、連邦軍の食料の方が数万倍もマシなのだろうが。
ともあれ、そんな訳でルナツーからは十分な……いや、十分すぎるだけの食料や水を補給してもらった。
ホワイトベースには、現在サイド7からの避難民が大量に――結局1人もルナツーに残ると希望する者はいなかった――いるが、その全員が腹一杯食べて、十分に満足するだけの食料と乾きを覚えないどころか、シャワーとかを使えるだけの水はある、と言えば分かりやすいか。
そんな訳で、カイが言ってる通りシャアが網を張ってるだろう
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