第21話:デート
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されて」
満足そうにお腹をさするブイモン。
大輔は店長にヤケクソ気味に渡された倍の賞金の20万円を見つめる。
一応10年後も自分達が使っているお金だったようである。
「取り敢えず、賞金貰えたし…一応金は10年前と変わらないようだし…」
「ブイモン、大食い選手権に出ればぶっちぎりでNo.1になれそう」
というかブイモンは自分達の世界ではある程度我慢してくれていたのだなと思い知った大輔である。
「えっと…どうしようこれ?」
「大輔君が持っていた方がいいんじゃないかなこれ?…食費大変そうだし」
「ありがとうヒカリちゃん、本当に」
ブイモンの食欲と胃袋の許容量の本気を見た大輔はヒカリの言葉に感謝した。
それはもう心底に。
そして色々な商品を見て回り、自分達のいた世界とは違う世界の未来だとしても現実世界を満喫していた。
「(今の流行の服を買えば私達の世界で流行の先取りになるのかな?)」
そんなことを考える余裕が出て来たそれはきっと隣にいてくれる大輔のおかげ。
「ヒカリちゃん、少し待ってて」
「?」
大輔は何かに気付き、人混みの中に突入した。
少しして4人分のアイスクリームを器用に持ってヒカリ達に差し出した。
「疲れたろ?アイス食って休もう」
「ありがとう!!」
大輔とヒカリが同じベンチに、ブイモンとテイルモンが別のベンチでアイスクリームを食べ始めた。
「…美味しい」
「それは良かった。」
普通のアイスクリームなのに何時もより美味しい気がする。
「今日は凄え楽しかった。ありがとうヒカリちゃん」
「うん、私も凄く楽しかったよ……また、大輔君とデートしたいな…今度は私達の世界で……」
「…うん、邪魔者(京)がいないとこでな…」
大輔の頭の中に浮かぶのは興味本位で突っ込んで来そうな幼なじみである。
恐らく大輔とヒカリのデートを聞きつけたらストーカー紛いのことを仕出かす可能性が高いと思った。
「ふふ…誰にも邪魔されない場所でね」
ヒカリも何となく大輔の言いたいことが分かったため苦笑しながら頷いた。
確かに京ならば恋愛に対しての好奇心が一杯だから自分達がデートしようと聞きつけたら確実に警察のお世話になりそうなことを仕出かすような予感がした。
「…それでヒカリちゃん…その、デートしといて今更かもしれないけどさ」
深呼吸し、大輔は表情を引き締めるとヒカリに向き直る。
ヒカリはそれを見ただけで自然と胸が高鳴るのを感じた。
「え?何?大輔君…?」
「俺、ヒカリちゃんが好きだ。俺にとってヒカリちゃんは何が何でも守りたいくらい凄く大事な女の子だよ。」
「うん…」
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