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リリなのinボクらの太陽サーガ
変革のラストナイト
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……私は“疾風”なのに、風の通り道を未だに作れなかったのだ。2年前、心に換気しなきゃと思ったのに……。

「お前達が償い方を知らんのならば、今この場で私が教えてやる!」

「それは……死んで責任を取れってことか!」

「そう思うならそうしろ。お前自身がそれで納得するのならば!」

戦闘開始。

と同時にリフレックス・モードが発動。シグナム達の反射速度すらスローに見える中、アルビオンだけ早送りしてるかの如く接近してくる。即座に身体、及びデバイスへの魔力強化魔法を使用。私の首に迫る彼のダブルセイバーを反射的にシュベルトクロイツで受け止めるが、尋常でない力をいきなり受け止めたせいで腕の筋がミシミシと悲鳴を上げ、デバイスからピシッと嫌な音がする。

「主!」

私の眼前にいるアルビオンにシグナムが横払いを放つが、アルビオンは私の腹部を蹴って吹っ飛ばしたと同時に、驚くべきことに彼女の剣を左肘と左膝で挟み込んで白羽取りしてしまう。凄まじい速度で動く線を一つの点で止めるという絶技を目の当たりにし、シグナムは驚きを隠せず呆然としてしまう。

「ば、馬鹿な! そんな方法で止めるだと!?」

「ふん、ヌルいわ!」

レヴァンティン・データをへし折ったアルビオンはその直後、防御態勢を取ったシグナムを容赦なく切り刻む。一方、丸太で殴られたように蹴り飛ばされた私は、背後に回ったザフィーラが私ごとその衝撃を受け止め、更にシャマルが後ろにネットを展開して勢いを和らげてくれる。

「乗って、ヴィータ!」

「おう!」

阿吽の呼吸でシュベルトクロイツの上にヴィータが乗ると、ザフィーラと私が一気に押し出し、その力を受けとった彼女はロケットのように飛ぶ。足場になった私がザフィーラに一言告げるのを背後に、その勢いを利用してヴィータは回転、アルビオンに幾重も斬られて倒れたシグナムと入れ替わる形で彼との接近戦に持ち込んだ。

「エアッドレイン!」

白色の魔力散弾を発射し、さっきの突進を利用して鍔迫り合いに持ち込んでいるヴィータを援護しようとする。だが私の攻撃が届く前にアルビオンはさっきの回転で威力が増してるはずのグラーフアイゼンを容易く掴んでヴィータの動きを止め、ダブルセイバーで心臓を貫くと同時に彼女をこちら側に投げ飛ばし、散弾の弾除けにしてきた。

「クラールヴィント!」

シャマルがデバイスの糸でヴィータを攻撃範囲外に引き寄せることで一応フレンドリーファイアは避けられたが、一方でアルビオンは魔力散弾による光の視界不良を逆に利用し、俊敏な動きでシャマルの背後に移動、不意打ちを仕掛けてきた。

「二度もやらせはせん!」

しかしさっきの私の一言で先回りしていたザフィーラが防御魔法を展開、シャマルの脱落を寸での所で阻止する。
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