第76話
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いるが今の所その人物は興味がないのか、エレボニア側の次期カイエン公に名乗り上げていないみたいで、現状候補はバラッド侯だけなのさ。」
「そうだったのですか…………」
「…………」
ゲルドの疑問に答えたパトリックの話を聞いたセレーネとリィンはそれぞれミュゼに視線を向けた。
「うーん、なるほどねー。すると会議のもう一つの議題はエレボニア側の次期カイエン公の推挙なのかな?」
「コホン…………非公式だがそれもある。まあ、彼が公爵位を継ぐことが確定しているわけではないが…………」
「…………それでも何らかの形で”次”を決める必要はあるだろう。自らの益のためなら政府と組んで他の貴族を追い落とすエレボニア貴族にあるまじき厚顔無恥ぶり…………そんな男を推挙したくはないがな。」
ミリアムの疑問にパトリックと共に答えたユーシスの答えにリィン達は冷や汗をかいた。
「…………ユーシス、パトリックも。会議の方、くれぐれも頑張ってくれ。」
「その…………応援してます!」
「はは、ありがとう。」
「お前達も特務活動、しかとやり遂げるといいだろう。…………ミリアムの方もくれぐれも無茶はするなよ?」
「あはは、りょーかい!晩ゴハンまでには戻るからねー!」
そしてリィン達はユーシスとパトリックに見送られて城館から去って行った。
「…………あの娘。イーグレット伯の孫だったか。」
「ああ、ミュゼという子か。帝都の女学院にいたらしいが…………ハハ、見初めでもしたのか?」
リィン達を見送りながら呟いたユーシスの言葉に頷いたパトリックは冗談交じりにユーシスに訊ねた。
「フン…………(………イーグレット伯といえば先々代カイエン公の相談役だったか。討伐された先代カイエン公には疎まれ、隠居同然だったと聞いたが…………)」
訊ねられたユーシスは鼻を鳴らした後ミュゼの祖父について考え込んでいた。
その後結社の動向を探るミリアムと別れたリィン達は演習地へと向かい、演習地でミハイル少佐達や演習地を訊ねていたクレア少佐に紫の猟兵達について報告した後ラクウェルへと向かい始めた――――
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