第76話
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事を急ぎすぎている気がする。」
「ああ…………それは間違いない。”鉄血宰相”――――全てはあの人の考えなんだろうが。」
クルトの意見に頷いたリィンは真剣な表情で考え込み
「…………ぁ…………」
「お兄様…………」
「リィン…………」
(………?)
(………なんだ…………?)
リィンの様子をそれぞれ心配そうな表情で見つめるアルティナやセレーネ、ミリアムの様子が気になったユウナとアッシュは不思議そうな表情を浮かべた。
「まあ、そうした動きにどう対処するかが明日からの領邦会議の議題の一つとなる。――――これは俺達の務めだ。お前達は気にせず演習に励むがいい。」
「ユーシス…………―――わかった。せめて応援させてもらうよ。」
「フッ、任せておくがいい。…………そちらはそちらで、気になる状況に出くわした訳だしな。」
「ああ、そうだったな。」
「猟兵団の件ですわね…………」
「この地で猟兵団が動いているのを実際に捉えたのは大きいだろう。既に准将、遊撃士協会を通じてユーディット皇妃陛下、そして一応、鉄道警察隊にも連絡している。」
「猟兵が全く正体不明というのが気になるところではあるが…………」
「…………サザ―ラントに現れた二つの猟兵団ではないんですよね?」
「いえ、戦闘服の形状を見る限りそのどちらでも無さそうです。」
「かといって、データベースにあるどの猟兵団にも該当しないんだよねー。大陸西部で活動しているほぼ全ての団を把握してるんだけど。」
クルトの疑問に対してアルティナとミリアムはそれぞれ答えた。
「でしたら既存の団、ないし別の勢力が装いを変えているんでしょうか?」
「ああ、その可能性が高そうだ。(俺とセレーネに対する含み…………考えられるとしたら…………)」
ミュゼの意見に頷いたリィンは紫の猟兵達の正体について考えていた。
「フン、そういえば相手がどうとか言ってやがったな。”竜どもの布陣”とか何とか。」
「よ、よく聞いてたわね。」
「ふむ、すると紫の猟兵どもには何らかの”相手”が存在している…………その相手に奇襲でも仕掛けるために迂回行動していた最中だったわけか。」
「ああ…………そう考えると辻褄が合いそうだ。そして”竜”というキーワードか。」
「うーん、なんか引っかかる感じがするけど…………」
「…………そうですね。既存の情報にあったような…………」
「”竜”というキーワードの相手も気になるけど、紫の猟兵達の目的も気になるわね。”意地を貫き通す”と言っていたけど、何の”意地”なのかしら…………?」
「そういえばそのような事も仰っていましたわね…………」
ミ
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