第75話
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ハッ、誰に言ってやがる。」
「…………全力を尽くします。」
「では、参りましょうか。」
「海岸道の脇道…………丘陵方面に入ったあたりですね。」
「いつ戦闘になっても迎撃できるように、最大限に警戒しつつ進みましょう。」
そしてリィン達は気配を消して猟兵達の後を追って行った。
(いた…………!)
(あの人達が”猟兵”…………)
(………教官、どうします?)
(教練通りだ。まずは退路を押さえる。セレーネ、アルティナ、アッシュ。回り込めるか?)
(大丈夫ですわ。)
(了解。)
(ハッ、余裕だぜ。)
リィンの確認の言葉にそれぞれ頷いたセレーネとアッシュは急斜面を走り、アルティナはクラウ=ソラスに乗って猟兵達の退路へと回り込み始めた。
「…………どうだ、竜どもの布陣は?」
「思ったとおり、迂回路側の警戒は手薄のようだな。このまま背後を突いて南西エリアを落とせば…………」
「ああ、何とか連中を退けて意地をみせてくれる…………!」
一方リィン達に気づいていない紫装束の猟兵達は相談しあっていた。そして猟兵達の退路へと回り込んだセレーネがリィンを見つめて頷くとリィン達はそれぞれ武装を構えて猟兵達に駆け寄った。
「動くな…………!」
「なっ…………!」
「敵か…………!?」
リィン達に気づいた猟兵達が驚いている中リィン達はそれぞれ戦闘態勢に入り、セレーネ達も飛び降りて猟兵達を包囲した。
「クッ…………!?」
「――――」
「動かないでください。」
「クク、背中は取ったぜ。」
「退路は断った上、人数もこちらが上です。―――まずは武装を解除してください。」
猟兵達の背後を取ったアルティナ達はそれぞれ猟兵達に向けて宣言した。
「制服…………女子供もいるようだが。」
「この地に演習に来たという士官学校とやらか…………?」
「しかしその傀儡は…………」
猟兵達がリィン達を警戒している中リィンが一歩前に出て名乗り上げた。
「トールズ士官学院・第U分校、Z組特務科の者だ。哨戒活動中の不審行動――――できれば検めさせてもらおうか?」
「リィン・シュバルツァー!?それにセレーネ・L・アルフヘイム!」
「灰色の騎士に聖竜の姫君…………どうしてこんな場所に!?」
リィンとセレーネの顔を見て二人の正体がわかった猟兵達はそれぞれ驚きの表情で声を上げた。
「やはりといいますか”プロ”の方々みたいですね。」
「ああ…………しかもどうやら俺とセレーネに何らかの因縁があるらしいな?」
「考えられるとしたら2年前の”七日戦役”や内戦、もしくは”北方戦役
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