第75話
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あまり困らせてはいけないわ。ごめんなさいね。久々に孫の顔が見れたからって舞い上がってしまって。」
「フフ、冗談はさておき、君達も微妙な時期に来たものだ。明日からの領邦会議に向けて諸侯も訪れるこの時期、いろいろと気を使う事だろう。」
「ええ…………そういえば閣下は会議には参加されないのですか?」
「ああ、伯爵以上は権利があるとはいえ長らく隠居している身なのでね。それに今年は議題も議題だ。大人しくしているつもりだよ。」
「議題……―――そうか、考えてみれば当然あって然るべき話題ですね。」
「ええ、クロイツェン州よりもむしろ深刻な筈ですし…………」
「ハン、なるほどな。平民のオレでも見えてきたぜ。」
(………?アル、なんの事かわかる?)
(いえ、新海都については内戦前後の情報しかもっていませんので…………)
イーグレット伯爵の話の意味をリィンとクルト、アッシュが察している中意味がわからないユウナとアルティナは小声で話し合っていた。
「ふふ、会議の内容については憶測まじりになると思いますし、そのくらいにされては?」
「ハハ、それもそうだな。」
その後リィン達はイーグレット伯爵達からミュゼの幼い頃の話等を聞かされた後、イーグレット伯爵達に見送られて特務活動を再開した。
特務活動を再開したZ組は要請内容の一つである海辺にいる手配魔獣を倒した後、フォートガードに戻ろうとするとある異変に気付いて立ち止まった。
〜エリセン海岸道〜
「…………」
「これは…………」
「…………ハン…………」
「?…………どうしたの?」
それぞれ何かに気づいたリィンとセレーネ、アッシュの様子にユウナは不思議そうな表情で訊ねた。
(………静かに。)
(ハッ…………身をかがめてろや。)
「ッ…………」
そしてリィン達がその場で身をかがめると複数の武装した猟兵達がどこかへと走り去った。
(こ、これって…………)
(…………数名の移動音…………)
(…………一般人じゃあり得ない。訓練を積んだ者の動きだろう。)
(新海都近郊…………人通りの少ない裏道で、ですか。)
(ウォレス准将から話に聞いていた”猟兵”である可能性は高いでしょうね。)
(よく気づいたな、アッシュ。)
(ハッ、鋭いのがテメェらだけとは思うなよ?)
猟兵達の足音が完全に聞こえなくなるとリィン達は立ち上がった。
「…………准将からの注意事項も受けていたところだ。念の為正体を探ってみるがみんな、ついてこられそうか?」
「勿論です…………!」
「私も体力や魔力はまだまだ余裕だから大丈夫よ。」
「
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