第75話
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新海都フォートガードに到着後パトリックと別れて特務活動を開始したリィン達は、フォートガードに実家があるミュゼの家族に挨拶をする為にミュゼと共にイーグレット伯爵家を訊ねた。
〜新海都フォートガード・イーグレット伯爵家〜
「――――お待ちしておりました。お帰りなさいませ、ミュゼお嬢様。」
「ふふ、ただいまセツナさん。お出迎えありがとうございます。」
リィン達がイーグレット伯爵家に入ると既に控えていたメイド―――セツナが恭しく礼をし、ミュゼは礼をしたセツナに微笑んだ。
「こ、こんにちは。」
「突然の訪問、申し訳ありません。自分達は―――」
「トールズ第U、Z組の皆さまですね。お嬢様より伺っております。ふふ、ちょうど今しがたお茶のご用意もできたところですわ。」
「あん…………?」
「いくらなんでも準備が良すぎるような……」
「もしかして予知能力?」
「そんな非常識な事ができるのはゲルドさんだけかと。」
セツナの準備の良さに疑問を抱いたアッシュとクルトが不思議そうな表情をしている中、首を傾げて呟いたゲルドにアルティナはジト目で指摘した。
「ふふ、実は手紙に到着時間の大体の予想を書いていまして。”たまたま”ピッタリ当たってよかったですわ♪」
「…………たまたま…………」
「って、場当たり的すぎでしょ!?」
「…………」
ミュゼが真相を口にするとアルティナはミュゼを疑うかのような視線で見つめ、ユウナは疲れた表情で指摘し、リィンは静かな表情で黙ってミュゼに視線を向けた。
「――――よく戻ったな、ミュゼ。」
「ふふっ、お帰りなさい。」
するとその時ミュゼ達の来訪に気づいて部屋から出てきた老夫婦が2Fから声をかけた。
「ふふっ、お久しぶりです。お祖父様、お祖母様。」
「ふふっ、貴女こそ変わりないみたいで安心したわ。そして、そちらの方々が…………」
「高いところから失礼―――お初にお目にかかる、ミュゼの祖父セオドア・イーグレットだ。歓迎するよ、Z組の諸君。そして”灰色の騎士”どのと”聖竜の姫君”どの。」
そしてリィン達は応接間でお茶を御馳走になっていた。
「うわあ、美味しい…………!」
「これはいい茶葉ですね。」
「スコーンも焼き立てでかなりの美味かと。」
「オレドのファーストフラッシュでね。セツナの焼き菓子もよく合うだろう?シュバルツァー教官どのは東方剣術の使い手だったか…………龍来産の緑茶の方がよかったかね?」
生徒達がそれぞれお茶やお菓子を楽しんでいる中お茶について説明をしたイーグレット伯爵はリィンに確認した。
「はは、とんでもない。堪能させていただいています。しかしミュゼの着て
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