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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第74話
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悪いのよ!」

「フフ、ですが実際その通りですわね。ただそれ以外にも広域哨戒や危険度の高い魔獣退治もあります。」

「君が想像しているよりは多分、ハードになると思うぞ?」

「ハッ、上等だ。」

「クク、中々頼もしい答えじゃねぇか。」

「やれやれ………ま、せいぜい頑張ってこい。
セレーネとクルトの指摘を聞いて不敵な笑みを浮かべたアッシュの様子にランドロスは口元に笑みを浮かべ、ランディは苦笑していた。

「それで…………現地の責任者というのは?確かエレボニア側のカイエン公爵は未だ決まっておらず、地方統括者は不在ですよね。」

「うん、だから政府に任命された”暫定統括者”がいるんだけど―――」

「ふふっ…………”バラッド侯爵閣下”ですよね?カイエン公の叔父君にあたるという。」

「ああ、その人物が現地責任者だが領邦会議の準備で多忙とのことでな。まずは”グラーフ海上要塞”に向かい、”代理人”に面会してもらいたい。」

(”多忙”ねぇ?一体どういう意味の多忙なのやら。)
ミュゼの話に頷いたミハイル少佐の説明を聞いたレンは意味ありげな笑みを浮かべていた。
「グラーフ海上要塞…………!」

「内戦の時、メンフィルにオルディスが抑えられた貴族連合軍が第二の本拠地にしたっつーアレか。」

「…………となるとそこに詰めている人達はエレボニアの貴族の私兵のえっと………”領邦軍”?なのかしら?」

「ああ、現在は各領邦軍の精鋭を集めた”統合地方軍”が管理している。すると代理人というのは……?」
自分達がこれから向かう所を聞いたZ組の面々がそれぞれ血相を変えている中首を傾げて呟いたゲルドの言葉にリィンは静かな表情で頷いて説明を続けた後ミハイル少佐に視線を向けた。
「ああ、サザ―ラント領邦軍を率いていた”黄金の羅刹”オーレリア将軍の右腕―――現・統合地方軍の総司令を務めるウォレス・バルディアス准将だ。」
その後準備を整えたリィン達は導力バイクでグラーフ海上要塞へと向かった。


午前6:50―――

〜グラーフ海上要塞〜

「止まりたまえ。」

「なんだい、君達は?」
バイクから降りて近づいてきたリィン達に地方軍の兵士達が声をかけた。
「失礼します。トールズ士官学院・第U分校の者です。この地での演習開始をご報告sるうため、参上しました。」

「准将から伺っていた…………そうか、貴公が”灰色の騎士”か!」

「という事は隣にいる女性は”聖竜の姫君”ですか………!」

「北方戦役での活躍は伺っています。――――お会いできて光栄です、騎士殿、姫君殿。」

「恐縮ですわ。」
感心した様子や興味ありげな様子で自分達を見つめる領邦軍に対してセレー
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