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人徳?いいえモフ徳です。
三十一匹目
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くようにして、座布団二枚の上に寝ていた。

タマモの手がクーコの銀髪をすく。

「ふむ……」

タマモがシラヌイの額を指でトンと突いた。

シラヌイの獣化が強制解除され、クーコの腕の中に収まる。

「うむ。これはこれでいいのぅ」

銀髪と金髪。

褐色と純白。

揃えたように対照的だ。

「ふむ…」

タマモがシラヌイとクーコの耳に触れる。

ケモミミとエルフ耳だ。

「うきゅぅ………」

「んぅ……」

「無防備よなぁ…」

そう言いながら、タマモは優しく微笑んでいた。





その顔は、かつて傾国と謳われた『女』のそれではなかった。

もっと、優しく、慈しむような。

そう、それはまるで……。
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